2004-10-01から1ヶ月間の記事一覧

■ ステファン

操り人形師を目指す若者、 スコットランドのステファンから大きな荷物が届く。 中には、彼が作った「糸操り人形」が入っていた。 同封されていた手紙を読むと、 私へのプレゼントであるらしい。 その他に、 スコットランドに咲く「ヒース」の蜂蜜、 レモン果…

■ ひっぱりだこ飯

東京から帰る。 月に一・二度は仕事を抱えて東京に出かける。 「のぞみ」に乗れば, 新神戸から東京まで二時間五十分。 私が初めて新幹線に乗ったのは、 今から約四十年前。 東京オリンピックが開催された翌の年のこと。 東京・大阪間を「ひかり」は三時間十…

■  クリスマス

今朝は北海道に初雪が降ったらしい。 クリスマス大好き人間が集まっているせいか、 職場では今朝からクリスマスの準備が始まる。 様々な「クルミ割り人形」が集まってくる。 クルミ割り人形は、 「ハインリッヒ・ホフマン」が著わした物語。 主人公の女の子…

■  基準

指定されたサイズに仕上げたはずの作品が、 指定されたサイズの空間に収まらない。 私がサイズを間違って作ったのか、 それとも、 建築業者が間違ったサイズの空間を設えたのか・・・。 どちらかの寸法が間違っていることになる。 双方のメジャーを持ち寄り…

■  ほっ

神戸YWCAの依頼で、 神戸YMCAに出かける。 約束の時間より一時間ほど早く到着する。 車を預けて、付近をブラリブラリと散歩する。 新神戸駅の近く。 異人館通りと北野坂に囲まれた地域の裏通り。 「ほっ」と大書された暖簾のかかった喫茶店に入る。 …

■  柏原町

兵庫県氷上郡柏原町に行く。 町家を改造したイタリアン・レストラン 「OLMO・欅」で、 スパゲッティとビールの簡単な昼食をとる。 呉服屋であった町家を改造したレストラン。 店内の椅子やテーブルは すべて欅で作られている。 「OLMO」はイタリア語…

■ SCHUCO/シュコー・その4

シュコーの「グランプリ・レーサー」を買う。 長さ約二十センチ、幅約十センチ。 かなりの重量がある。 裏面には「MADE IN U.S. ZONE GERMANY」 という文字の刻印がなされている。 第二次世界大戦の後、 ドイツはアメリカの占領下におかれていた。 その頃の…

■ 胡桃割人形印万能霊薬

今年の二月、 旧・東ドイツの「ノイハウゼン」にある 「クルミ割り人形博物館」で入手したリキュール。 アトリエの棚の中から出てきた。 いつか飲もうと思って残しておいた最後の一本。 瓶には「NUSSKNACKER ELIXIER」と 印刷されたラベル…

■ 台風一過・その2

「TOKAGE」と名付けられた台風二十三号は、 各地に風水害による深刻な被害をもたらして去った。 台風といえば、 昭和三十四年の「伊勢湾台風」のことを思い出す。 台風の襲来と満潮が重なったため、 伊勢湾では二時間で四メートルも潮位が上がり、 高…

■ ライムライト

ブリキで出来たチャップリンのおもちゃ。 ゼンマイを巻いてやると、 ステッキをグルグルと振り回しながら、 まるでチャップリンのようにコトコトと動きだす。 約五十年前、ドイツで造られたおもちゃ。 昨夜は「ライムライト」のDVDを観ながら、 炬燵の中…

■ ボビン・レースのオーナメント

サンタクロース、天使、樅の木、トナカイ、 雪だるま、天使、星、雪、クルミ割り人形。 旧・東ドイツ、 チェコとの国境に近い「エルツ山地」から、 今年も様々な「ボビン・レース」のオーナメントが届く。 さる貴夫人が蜘蛛の巣を眺めていて思いついたとか、…

■ ドイツ土産

Mさんがドイツから帰国する。 お土産にカエルのフィギュアをいただく。 袋の中の説明書には、 「このカエルは中南米に生息する毒ガエルです」 「メモ・クリップとしてお使いください」 「ポケットに入れると胸飾りとしても使えます」と、 印刷されている。 …

■ 神隠し

アトリエでは「神隠し」が頻繁に起きていた。 ほんの少し眼を離した隙に、 置いたはずのコンパスや定規が無くなり、 トイレに立ったその間に、 仕上げた部品の行方が分からなくなってしまう・・・。 そして、不思議なことに、 探すのを諦めかけたころになる…

■ LEGO/レゴ

使われなくなってしまった 子どもたちの部屋から、 バケツ二杯分の「LEGO」が出てきた。 この部屋が使われなくなって久しい・・・。 「LEGO」を子どもたちと組み立てたことが、 つい昨日の出来事のように思える。 その三人の子どもたちも巣立っていってしま…

■ LOTHAR MEGGENDORFER

ドイツへ出張していたAが帰国する。 土産にミニチュアの仕掛け絵本を買ってきてくれた。 仕掛け絵本の父と呼ばれる 「ロタール・メッゲンドルファー」が制作した 「LIEBE KINDER,AUFGEPASST!」のレプリカ。 十九世紀の中頃、 メッゲンドルファーは二十五人…

■ 不器用元年

昭和三十五年、 今から四十四年前の今日、 社会党委員長であった「浅沼稲次郎」が刺殺される。 浅沼稲次郎を刺したのは、 右翼思想に傾倒していた「山口二矢/やまぐちおとや」。 当時、山口二矢はまだ十七歳の少年だった。 その暗殺のシーンは繰り返しテレ…

■ 性興奮的冬虫夏草

Fさんがアメリカに移住して何年になるだろう。 Fさんと出会ったのは今から十年ほど前、 渋谷の百貨店で開催された 「創作おもちゃフェスティバル」の会場においてであった。 その後、Fさんは仕事の都合でアメリカに転勤になる。 今朝、そのFさんから小包…

■ お天気ハウス

我が家にはテレビが無い。 あるにはあるが、まったく映像が映らない。 故障してから数カ月が経つというのに、 家族の誰もが買い換えようとはしない・・・。 テレビが無い生活というのも、 慣れてしまえば、結構、快適。 テレビが無くても一向に不便を覚えな…

■ SCHUCO/シュコー・その3

シュコーのマイクロ・レーサー「ホット・ロッド」を入手。 一九六三年に製造されたもの。 底部には「MADE IN WESTERN GERMANY」、 と打刻されている。 ドイツが東西に分断されていた時代に造られた、 一九三二年型フォード・クーペのホット・ロッド仕様。 一…

■ 傍若無人

馴染み喫茶店の営業時間は深夜十二時まで。 近くにニュー・タウンがあるからか、 昼も夜も、 一杯の美味しいコーヒーを求める客で 店はいつも賑っている。 店の裏には 喫茶室とほぼ同じ広さの 庭が設えられている。 客足の途絶える午後十一時頃になると、 そ…

■ きみのばんじろう

兵庫県・柏原(かいばら)町を訪れる。 訪問した先のご主人から、 「きみのばんじろうたべる?」、と問われる。 何のことやら分からない・・・。 訊いてみると、 「ばんじろう」は「グァバ」の和名であり、 「黄実の蕃石榴」と書くらしい。 「きみのばんじろ…

■ さんま

さんまが急に食べたくなり、 車を駆って夜の国道176号線を走る。 誘蛾灯に引き寄せられる虫のように、 辺りでもひときわ明るい照明の一膳飯屋に入る。 五人の元気のいい年輩の女性達が働いていた。 店内はとても清潔に保たれている。 まずは目当てのさん…

■ 収集癖

ビー玉にベッタン(面子のこと)。 子どもの時代、夢中になって集めたもの。 ビー玉やベッタンは 遊びの道具であるとともに、 仲間との大事な コミュニケーション・ツールでもあった。 珍しい色のビー玉を持っている子は 皆から羨ましがられ、 たくさんのビ…

■ ブリット

神戸からの帰り道、 ビデオ・ショップでDVDを一枚買う。 スティーブ・マックイーン主演の「ブリット」。 この映画の封切りは1968年。 マックイーンが駆る「マスタング390GT」と、 ダッジ・チャージャーとの「カー・チェイス」で有名になった映画…

■ Schloss Farrach

今日からオーストリアのツェルトヴェグで、 「PUPPENーKUNST/第十回・世界人形展」が始まる。 「第二回・世界人形展」に招待されて、 私が初めてツエルトヴェグを訪れたのは八年前の夏。 人形展の主宰者はシルビア・ハートレヴさん。 「Schloss …

■ 朱雀門

奈良の西大寺市から帰る。 会議場は「平城宮跡」のすぐ近くだった。 窓から復元された「朱雀門」が見える。 退屈な会議を早々と抜け出し、 修復工事が進行中の「大極殿」から 朱雀門までの散策を楽しむ。 台風二十一号の影響が残っているのか、 風が結構強い…