2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

■ 真珠会館

真珠会館から依頼のあったからくりの制作に取り掛かる。 真珠会館は、 あのルミナリエの最終地点にあるレトロなビルだが、 ルミナリエの期間中は、 訪れる来館者の数も半端じゃないほど多いという。 「真珠は人魚の涙」 「真珠は月の雫」、 その二つをコンセ…

■ 完成

新神戸駅から有馬の職場に向かい、 車に乗り換えて「西宮ガーデンズ」に向かう。 H君の頑張りのおかげで、 大型のからくり人形は見事に完成していた。 ただ、完成はしていたが、 もうすでに至るところに破損が見られる・・・。 「ゆっくりとハンドルを回し…

■ 成田

徹夜明けの二十六日、 現場の始末をH君に託しておき、 午後の新幹線で東京に向かう。 心身ともに疲れ果てているから、 グリーン車のチケットを購入することにした。 列車が新神戸の駅を離れる間もなく、 泥のように眠りこけてしまった・・・。 気が付くと、…

■ 徹夜・その2

明日はいよいよ「西宮ガーデンズ」のグランド・オープン。 今日中に現場でからくりを作り上げなければならない。 昨晩中に部材はすべて搬入しておいたのだが、 H君に言わせると、 「まだ出来上がっていない部品が幾つかある」、らしい。 どうやら、H君は昨…

■ バランス

ほとんどの人形の塗装が終了する。 塗装の終わった人形を並べてみて愕然としてしまった。 どうにも鯨のフォルムに違和感がある。 鯨が大きく口を開けると、 その口の中からゼペット爺さんが現れるのだが、 そのゼペット爺さんと鯨のデザイン・バランスがとて…

■ 徹夜・その1

今月の二十六日、 西宮北口駅前に「西宮ガーデンズ」がオープンする。 そのための大型からくり人形の制作を進めているのだが、 今朝、岡山の職場に出勤して驚いた。 この進捗状況ではとても期日に間に合いそうにもない。 駆動部分の制作はH君とT君に任せる…

■ 美の壺

テレビをあまり観ない私だが、 それでも、楽しみにしている番組がいくつかある。 NHK教育の「美の壺」もその内の一つ。 番組のナビゲーターを務める「谷啓」の、 あのとぼけた語りや表情も大いに気に入っているのだが、 実は、多分、これは私と「谷啓」に…

■ 開店

昔、「阪急ブレーブス」の本拠地であった西宮球場が、 西日本最大の規模を誇るショッピング・タウン 「西宮ガーデンズ」に生まれ変わる。 核となる商業施設は阪急百貨店。 グランド・オープンは今月の二十六日。 今日はVIPのための内覧会。 阪急百貨店の…

■ 順調

横幅二メートル、奥行き二メートルの台の上に、 約二十体のからくり人形が乗る。 今、その制作を急いでいるのだが、 いったいどこまで作業が進んでいるのか、 黒板の上に一覧表を書いて整理してみた。 思っていたより作業は順調であるような気がするが、 い…

■ 初雪

ストーブが利かない。 設定温度を上げても室内の温度が上がる気配がない。 工房の窓から外を見てみると、 庭の立ち木の葉っぱに薄っすらと雪が積もっていた。 初雪・・・。 岡山県の最高峰「後山 / うしろやま」の中腹、 標高約六百五十メートルの山の中に、…

■ BOXBEUTEL / ボックスボイテル

昨晩から岡山の自宅に戻っている。 今朝、岡山の職場に出勤してみると、 I君が何やらからくり人形らしきものを作っていた。 「それはどう動くの?」と訊くと、 「ハンドルを回すと山羊の頭と脚が動く」 「更にハンドルを回すと、山羊が『メェ〜』と鳴く」、 とい…

■ 三たび・フジタニ画伯

あの有名な「フジタニ・ニテハル画伯」が、 「飯室康一」さんを伴って有馬温泉にいらっしゃる。 「飯室」さんは日本の伝統的な糸操りの人形師。 「旅の途中で財布を失くしてしまった」 「パリに帰るための旅費を稼ぎたい」、 確か、前回と前々回はそのような…

■ MUSTANG 1966

今日は岡山の職場における「からくり塾」の最終日。 そろそろ終わろうかという頃になり、 欠席の多かった「なやむ号」さんがいらっしゃる。 その「なやむ号」さんからプレゼントを頂戴する。 真っ赤な「マスタング」のオートマタ。 ハンドルを回すと、 「マ…

■ パーティ

東京から加藤エイミーさん。 沖縄からベティ・ホフマンさんご夫妻がいらっしゃる。 お三方はスイフトさんご夫妻の古くからのご友人。 エイミーさんは日本に帰化されたアメリカ人だが、 日本の文化に造詣が深くていらっしゃる。 以前、スイフトさんから 「Ota…

■ SILENI

イタリアから スイフトさんご夫妻がいらっしゃっている。 ご夫妻と会話の中で、 「どこのワインが美味いか!?」という話になる。 彼らの一押しは「SIRENI / シレーニ」。 ニュージーランド産の白ワインであるらしい。 その「シレーニ」の中でも、 「ソーヴ…

■ ピノキオ

「鼻を長く伸ばすだけでピノキオに見えるで」、 と高を括っていたのだが、 困ったことに、 そのピノキオのデザインがなかなか仕上がらない。 「鼻が高いこと」 「全身が木で出来ていること」 「手足の関節のピンが見えること」 「ディズニーのピノキオには似…

■ 日帰り

今朝は六時半に起床。 最寄の駅前の駐車場に車を預け、 九時二分発の「のぞみ74号」で東京に向かう。 スケッチ・ブックをひろげ、 からくりの構造を考えているうち、 ぐっすりと寝入ってしまった。 気がつけば、列車は品川駅に滑り込もうとしていた。 十二…

■ 浦島太郎

「浦島太郎」と亀のデザインを仕上げる。 からくり人形であるから、 どの部品をどう動かすか、を考慮しながら、 デザインも考えなくてはならない。 横幅二メートルの舞台の上を、 「浦島太郎」を乗せた大きな亀が行ったり来たりする。 その構造はH君が考案…

■ 恵比寿と大黒

H百貨店における大型からくりの制作を急いでいる。 幅二メートル、奥行き二メートルのからくりだが、 その最上段には、 恵比寿と大黒のからくりが乗ることになっている。 鯛に乗って釣り糸を垂れる恵比寿と、 同じく、鯛に乗って長靴を釣っている大黒のから…

■ クリスマス・ピラミッド

明日から尼崎の「つかしん」においてクリスマス市が始まる。 その市への出店の準備のため、 車の後部座席に高さ二メートルを超すクルミ割り人形を載せ、 職員のFとともに尼崎の「つかしん」に向かう。 「つかしん」の中央口を入ってすぐのところ、 高さ二十…

■ 講義・その4

今日はK芸工大における講義の日。 学生たちには課題を出しておいたが、 今日はその課題の提出日にあたる。 聞くところによると、 私は学内でもっとも多く課題を出す講師であるらしい。 昔、私は様々な理由で大学に進学することができなかった。 随分以前の…

■ 東京

机の上の整理もそこそこに、 午後二時、新神戸駅に向かう。 今日は三連休の最終日。 コンコースは観光客でごった返していた。 チケット売り場は長蛇の列。 旅慣れない人が多いのだろう、 列は少しも前に進まない。 自動券売機でチケットを買うことにしたが、…

■ ガリバー&人魚姫

からくり人形の制作を急いでいる。 H百貨店への納品は今月の二十四日。 あと三週間ほどしか残されていない。 その動く仕組みはT君とH君に任せているから、 まったく心配はないのだが、 肝心の人形のデザインがなかなか出来上がらないでいた。 人形のデザ…

■ 風邪と煙草と風邪薬

頭がフラフラしている。 洟も止まらない。 午後一時、職員たちに「今日は早退けする」と告げ、 アパートに帰ることにした。 小学校、中学校、高校を皆勤で通した私にとって、 早退けなどは病気への屈服以外のなにものでもないのだが、 今月中に仕上げなけれ…