昔、「阪急ブレーブス」の本拠地であった西宮球場が、 西日本最大の規模を誇るショッピング・タウン 「西宮ガーデンズ」に生まれ変わる。 核となる商業施設は阪急百貨店。 グランド・オープンは今月の二十六日。 今日はVIPのための内覧会。 阪急百貨店の…
横幅二メートル、奥行き二メートルの台の上に、 約二十体のからくり人形が乗る。 今、その制作を急いでいるのだが、 いったいどこまで作業が進んでいるのか、 黒板の上に一覧表を書いて整理してみた。 思っていたより作業は順調であるような気がするが、 い…
ストーブが利かない。 設定温度を上げても室内の温度が上がる気配がない。 工房の窓から外を見てみると、 庭の立ち木の葉っぱに薄っすらと雪が積もっていた。 初雪・・・。 岡山県の最高峰「後山 / うしろやま」の中腹、 標高約六百五十メートルの山の中に、…
昨晩から岡山の自宅に戻っている。 今朝、岡山の職場に出勤してみると、 I君が何やらからくり人形らしきものを作っていた。 「それはどう動くの?」と訊くと、 「ハンドルを回すと山羊の頭と脚が動く」 「更にハンドルを回すと、山羊が『メェ〜』と鳴く」、 とい…
あの有名な「フジタニ・ニテハル画伯」が、 「飯室康一」さんを伴って有馬温泉にいらっしゃる。 「飯室」さんは日本の伝統的な糸操りの人形師。 「旅の途中で財布を失くしてしまった」 「パリに帰るための旅費を稼ぎたい」、 確か、前回と前々回はそのような…
今日は岡山の職場における「からくり塾」の最終日。 そろそろ終わろうかという頃になり、 欠席の多かった「なやむ号」さんがいらっしゃる。 その「なやむ号」さんからプレゼントを頂戴する。 真っ赤な「マスタング」のオートマタ。 ハンドルを回すと、 「マ…
東京から加藤エイミーさん。 沖縄からベティ・ホフマンさんご夫妻がいらっしゃる。 お三方はスイフトさんご夫妻の古くからのご友人。 エイミーさんは日本に帰化されたアメリカ人だが、 日本の文化に造詣が深くていらっしゃる。 以前、スイフトさんから 「Ota…
イタリアから スイフトさんご夫妻がいらっしゃっている。 ご夫妻と会話の中で、 「どこのワインが美味いか!?」という話になる。 彼らの一押しは「SIRENI / シレーニ」。 ニュージーランド産の白ワインであるらしい。 その「シレーニ」の中でも、 「ソーヴ…
「鼻を長く伸ばすだけでピノキオに見えるで」、 と高を括っていたのだが、 困ったことに、 そのピノキオのデザインがなかなか仕上がらない。 「鼻が高いこと」 「全身が木で出来ていること」 「手足の関節のピンが見えること」 「ディズニーのピノキオには似…
今朝は六時半に起床。 最寄の駅前の駐車場に車を預け、 九時二分発の「のぞみ74号」で東京に向かう。 スケッチ・ブックをひろげ、 からくりの構造を考えているうち、 ぐっすりと寝入ってしまった。 気がつけば、列車は品川駅に滑り込もうとしていた。 十二…
「浦島太郎」と亀のデザインを仕上げる。 からくり人形であるから、 どの部品をどう動かすか、を考慮しながら、 デザインも考えなくてはならない。 横幅二メートルの舞台の上を、 「浦島太郎」を乗せた大きな亀が行ったり来たりする。 その構造はH君が考案…
H百貨店における大型からくりの制作を急いでいる。 幅二メートル、奥行き二メートルのからくりだが、 その最上段には、 恵比寿と大黒のからくりが乗ることになっている。 鯛に乗って釣り糸を垂れる恵比寿と、 同じく、鯛に乗って長靴を釣っている大黒のから…
明日から尼崎の「つかしん」においてクリスマス市が始まる。 その市への出店の準備のため、 車の後部座席に高さ二メートルを超すクルミ割り人形を載せ、 職員のFとともに尼崎の「つかしん」に向かう。 「つかしん」の中央口を入ってすぐのところ、 高さ二十…
今日はK芸工大における講義の日。 学生たちには課題を出しておいたが、 今日はその課題の提出日にあたる。 聞くところによると、 私は学内でもっとも多く課題を出す講師であるらしい。 昔、私は様々な理由で大学に進学することができなかった。 随分以前の…
机の上の整理もそこそこに、 午後二時、新神戸駅に向かう。 今日は三連休の最終日。 コンコースは観光客でごった返していた。 チケット売り場は長蛇の列。 旅慣れない人が多いのだろう、 列は少しも前に進まない。 自動券売機でチケットを買うことにしたが、…
からくり人形の制作を急いでいる。 H百貨店への納品は今月の二十四日。 あと三週間ほどしか残されていない。 その動く仕組みはT君とH君に任せているから、 まったく心配はないのだが、 肝心の人形のデザインがなかなか出来上がらないでいた。 人形のデザ…
頭がフラフラしている。 洟も止まらない。 午後一時、職員たちに「今日は早退けする」と告げ、 アパートに帰ることにした。 小学校、中学校、高校を皆勤で通した私にとって、 早退けなどは病気への屈服以外のなにものでもないのだが、 今月中に仕上げなけれ…
よほどひどい顔をしていたのだろう、 「これ、かぜにいいで〜す」、 「しょ〜がと〜、たくさんしゅるいあります」 「バット、しかし、これいちばんです」、 とリンさんが 「うどんや風一夜薬本舗」の生姜湯を持ってきてくれる。 どこでそんな知識を手に入れ…
「今日は朝から私のお家はてんやわんやの大騒ぎ」 「盆と正月一緒に来たよなてんてこまいの忙しさ」 「何がなんだかさっぱりわからず」 「どれがどれやらさっぱりわからず」 「何も聞かずに飛んでは来たけど」 「何を買うやらどこで買うやら」 「それがごっ…
今日はK芸工大における講義の四日目。 学生たちには、 垂直方向の回転を水平方向の回転に変換する、 いわゆる「ピン面歯車」の制作を課題として出していた。 大きな円盤には六十本の軸を、 小さな円盤には十本の軸を植えつけるという作業。 三百六十度の円…
Sさんが退社することになった。 今日はその送別会。 午後七時、湯郷温泉の「珍竹林」に関係者があつまる。 Sさんは七年の長きに亘って勤務してくれた。 彼女がいないと職場も困ったことになるのだが、 辞意も固いようであるから、 これ以上引き止めるワケ…
十二神将をモチーフにした時計を作る計画が持ち上がる。 薬師如来を護るとされる十二神将だが、 今までその実物など見たこともない・・・。 「十二神将といえば新薬師寺やね」、 ということになり、Yさんと奈良に向かう。 春日大社や猿沢池の辺りは観光客で…
イタリアからスイフト夫妻がやって来る。 彼らとの付き合いは何年になるだろうか・・・。 もとも彼らはイギリス人なのだが、 つい最近、 イタリアのトスカーナ地方に引っ越してしまった。 山の斜面に建てられた住まいの写真を見ると、 彼らの家のすぐ上に、 …
新神戸駅十時二十分発の「のぞみ」で東京に向かう。 新神戸駅でチケットを購入した後、 いつもの駅弁「ひっぱり蛸飯」をどこで買おうかと迷う。 「ホームの売店では売り切れていることがある」 「時間のある内にコンコースの売店で買ってしまおう」 「蛸飯に…
四十年前の映画「あの胸にもういちど」を観る。 何度観てもいいねぇ、 「Marianne Faithful/マリアンヌ・フェイスフル」は。 フランスに住むレベッカ(フェイスフル)は、 ハーレー・ダビッドソンにまたがり、 恋人の住むドイツのハイデルベルクに向かう。 …
かねてより依頼のあった 「真珠」をモチーフとしたからくりのイメージ画が出来上がる。 一ヶ月前に簡単なイラストを提出していたのだが、 どうやら、発注もとの事務局では議論百出であったらしい。 神戸市と淡路島を結ぶ「明石海峡大橋」は 「パール・ブリッ…
ピノキオが筏に乗って海を漂流していたり、 鯨の口の中でゼペット爺さんが魚釣りをしていたり、 鯛の背中で恵比寿が長靴を釣り上げていたり、 亀の背中に浦島太郎が乗っていたり、 玉手箱を開けると浦島太郎が爺さんになったり、 乙姫が浦島に手を振っていた…
注文しておいた飛び出す絵本「ABC3D」が届く。 「ABC3D」の「3D」は「three dimension」、 つまり、「三次元」「立体」という意味。 「a=ape」「b=bar」「c=cat」「d=dog」というような、 いわゆる「アルファベット・ブック」の体裁を整えた…
今から四年ほど前のこと、 富山の国道で瀕死の重傷を負っていた子猫を、 息子は助けて家に連れ帰ったことがあった。 昨夜、十一時頃、 その猫がいなくなった、という連絡が入る。 猫の名前は「あんこ」。 アパートの部屋の中で飼っていたのだが、 ガラス戸の…
NHKの番組「美の壺」の取材を受ける。 テーマは「オルゴール」。 先日の日記にもそのことは書いたが、 オルゴールと時計とからくり人形には密接な関係がある。 番組で紹介されるのは、 東京の目白にある「オルゴールの小さな博物館」と、 神戸の六甲山に…