■ さんま

aquio2004-10-05

さんまが急に食べたくなり、
車を駆って夜の国道176号線を走る。
誘蛾灯に引き寄せられる虫のように、
辺りでもひときわ明るい照明の一膳飯屋に入る。
五人の元気のいい年輩の女性達が働いていた。
店内はとても清潔に保たれている。
まずは目当てのさんまを注文。
「みんな大好き熱つ熱つ卵焼き157円」もついでに注文。
オバサンが手際よく目の前で卵焼きを作ってくれる。
「おいしいおいしい具だくさんの味噌汁105円」と、
「ホロリと辛い青首大根おろし84円」も頼む。
たいして上等の米を使っているとは思えないが、
昔ながらの大きな「お釜」で炊きあげられているからか、
ご飯もホクホクと美味しい・・・・。
「あはれ 秋風よ 情あらば 伝へてよ
 男ありて 今日の夕げに ひとりさんまを食ひて
 思ひにふける と」
佐藤春夫の詩を想い出す。
「さんま さんま 苦いか しょっぱいか」。
昨夜は思ひにふけることもなく、
程よく塩の利いたさんまは、とても美味しかった。