■ SCHUCO/シュコー・その4

aquio2004-10-23

シュコーの「グランプリ・レーサー」を買う。
長さ約二十センチ、幅約十センチ。
かなりの重量がある。
裏面には「MADE IN U.S. ZONE GERMANY」
という文字の刻印がなされている。
第二次世界大戦の後、
ドイツはアメリカの占領下におかれていた。
その頃の時代に造られたおもちゃの車。
同じ頃に造られた日本のおもちゃには、
「MADE IN OCCUPIED JAPAN」と書かれているはず。
ハンドルを回すと前輪が左右に動く。
ゼンマイを巻き、
運転席の横に突き出ているレバーを引くと、
レーサーは勢い良くダッシュする。
造られてから六十年ほどは経つというのに、
各パーツは完全に駆動する。
毛筋ほどの誤魔化しも無い素晴らしい出来映え。
ドイツの職人たちと話をすると、
「ドイツは世界一を目指すのさ!」
というコメントが返ってくることが多い。
そのプライドの高さが、
ナチスを生む一因であったのではなかったか、と思う・・・。