■ 大からくり絵尽

aquio2005-02-23

名古屋大学工学部を訪問。
からくり人形と
ロボットの世界的な権威でいらっしゃる
末松良一教授から、
「大からくり絵尽」のコピーを頂戴する。
「大からくり絵尽」は、
元禄時代
大坂(現代の大阪)の道頓堀に興った
「竹田人形座」の興行演目の図解一覧。
現代における
劇場用パンフレットと思えばいいだろう。
当時、
「竹田近江」を祖とする竹田人形座は、
「竹田を観ずして大坂に行ったと言うなかれ」と、
そう言われるほどの人気を博した。
絵尽には様々なからくり人形が紹介されている。
1:子どもの人形が吹き矢を持っている。
2:人形が遠く離れた扇を吹き落とす。
3:吹き矢の筒を覗いて狙いをつける。
4:火のついた蝋燭の芯を吹き切る。
5:燭台の竿の中から朝顔の骨組みが現れる。
6:蝋燭に火が灯る。
これは「吹矢的なには扇/ふきやまとなにはおうぎ」と
名付けられたからくり人形。
「三筆松梅櫻/さんぴつまつうめさくら」は、
左右の手に各々一本の筆を持ち、
口にも一本の筆をくわえた天神人形が、
三枚の枠の中に「松」「梅」「櫻」の文字を
スラスラ書く・・・というからくり人形。
からくり人形十五演目、
踊り四演目、
狂言一演目、
子ども狂言四演目・・・。
朝の八時から夕方六時まで、
上記二十四演目をすべて上演いたしますと、
絵尽には記載されている。
入れ替え無し十時間ぶっ通しの上演。
元禄時代にタイム・トリップしてみたい。
是非一度観てみたい・・・。
ちなみに、
仮名手本忠臣蔵」を著わしたのは、
竹田近江の息子の「竹田出雲」。