■ ガリレオの指

aquio2005-06-15

原子物理学の核融合の専門家であり、
ニュートリノ振動実験の研究家でもいらっしゃる
Sさんから一冊の書籍を頂戴する。
「ピーター・アトキンス」著による「ガリレオの指」。
「現代科学を動かす10大理論」という
副題がついたその本は、
01/進化 02/DNA 03/エネルギー
04/エントロピー 05/原子 06/対称性
07/量子 08/宇宙論 09/時空 
10/算術・・・の、
十の科学理論の発展が体系的に記述されている。
現代科学の根幹を成す概念が記載されている。
と言っても、
まだ数頁を斜め読みしただけだが、
全体にどこか哲学書のような雰囲気が漂っている・・・。
まずは09の「時空」の項から読み進めていこうと思う。
ガリレオの遺体から切り取られた中指が
今もフィレンツェ科学史博物館に保管されており、
指が入った容器の台座には、
「この指の遺物を軽んじてはならない。
 この右手が天空の軌道を調べ、
 それまで見えなかった天体を人々に対して明らかにした(後略)」と
記されているらしい・・・・。
「それでも地球は動いている」という
地動説の逸話を持ち出すまでもなく、
それまでの科学は教会の権威と深く結びついていた。
(その時代に科学という言葉があったかどうかは知らないが)
そして、
実験と観察により立証するという、
科学的な手法はガリレオなくしては始まらなかった・・・。
プロローグには、
ガリレオの指には、身体はかりそめの存在にすぎないが、
 知識は永遠だという真理も象徴している」と記されている。
ガリレオの指は全四百六十頁。
読破するには時間がかかりそうだ・・・。