■ 七年ぶりの・・・

aquio2005-07-18

銀座のギャラリーのSさんから電話がかかってきた。
このギャラリーで個展をさせていただいたのは、
何年前になるのだろう・・・。
指を折って勘定する。
七年前のことではなかっただろうか・・・。
歳をとると記憶が曖昧になってしまう。
「代金を払いすぎてしまったから返金して欲しい」
「ギャラリーの使用料が未払いのままです」
「作品が壊れたから直して欲しい」
「お客様からクレームが入っています」・・・等々、
ギャラリーからの電話にはロクな内容のものがない・・・。
恐る恐る電話に出てみる。
「ヴァンパイアっていう名の作品がありましたよね?」
「はい・・・・・!?」
「実は・・・」
「はい・・・・・!?」
「あの作品を買いたいと仰るお客様がいらっしゃるのですが」
「は〜い」
この作品の横幅は一メートル三十センチを超える。
部品点数は五百五十を超える。
「このヴァンパイアがどうしても欲しかった」
「家が狭いので置く場所がなかった」
「このたび家を新築することになった」
「作品を飾るスペースを玄関に確保した」
「だから作って欲しい」・・・という話。
依頼主は青森県にお住まいの方であるらしい。
五年もの間、よくも忘れずにいてくださったものだと感激を覚える。
とても嬉しい。
精魂を込めて作ってみよう。