■ 解字

aquio2005-10-16

今、午前四時半・・・・・。
先ほどまでアトリエで仕事をしていた。
「切りのいいところで手を置こう」と思っていたが、
没頭するといつも時間の感覚をなくしてしまう。
外に出て新鮮な空気を吸う。
日の出までにはまだまだ時間がある。
月明かりで雲が幻想的な色に染められていた。
今からではもう眠れない・・・。
深夜営業の喫茶店に出かけることにした。
「解字辞書」をもっていく。
パラパラと辞書のページをめくり、
目に付いた適当な文字の分析を始める。
「明」という文字は「日」と「月」で構成されているが、
この場合の「日」は「太陽」を意味するのではなく、
「四角い窓枠」を表す文字なのだそうである。
つまり、
「明」は「窓枠を通して月の光が差し込む状態」を表す文字であるらしい。
窓枠から月の光が差し込むから「明るい」のだ。
文字から一片の情景が眼に浮かぶではないか・・・・。
文字の成り立ちの分析はとても楽しい。
いわゆる「解字/かいじ」と呼ばれる作業。
たとえば、
「恵」という文字は「專/せん」と「心/こころ」に分解される。
「專」は「糸を縒る紡錘形のおもり」のこと。
「ふくらんだ糸巻き」を意味する文字であるらしい。
その「專」の上半部に「心」がプラスされて、
「相手をまるくいたわる心」という意味になるらしい。
「なるほど、漢字はうまく出来ているわい・・・」と感心する。
「介」は「八」と「人」から成り立つ文字。
「人が二つのものの間に割って入る」という意味。
「仲立ちをする」とか「間をとりもつ」という意味をもつ。
「美」は「羊」と「大」から成り立つ文字。
「大きい羊」であるから、
「外形が綺麗である」とか「質がよい」というような意味になる。
また、「美」には「肉の味がよい」という意味もあるらしい。
そろそろアトリエに出かける時間になってしまった。
少し眠いが、
今日は危険な作業をする日ではないから、ま、いいだろう・・・・。