■ WALTER

aquio2006-01-25

「WALTER」社が操業を停止することになった。
「WALTER/ヴァルター」社は親子三代、
約百十年にわたって木のおもちゃを作り続けてきた
ドイツのおもちゃメーカー・・・・。
その紙箱には
WALTER WODDEN TOYS
are made of selected native woods,
with smooth round forms
and robust mechanisms.
Sperb craftmanship and handpainted parts.
play safe according to EN 71 and
international standards.
Only indigenous European woods from sustainable sources are used.
と、そう印刷されていた。
「ヴァルターのおもちゃのデザインは古臭い」と評されているらしいが、
なんでも新しけりゃぁいいってもんではないだろう。
現代の日本において、
子ども一人あたりの「年間玩具消費額」は四万五千円を越えているらしい。
一人の子どもが一年間に四万五千円ものおもちゃを買ったり、
買ってもらったりしているのだ・・・・。
メーカーは次から次へと新しいおもちゃを発表するが、
子どもの感性を刺激するおもちゃのなんと少ないことか・・・。
子どもの欲望を刺激するようなおもちゃばかりが目立つ・・・。
親から子へ、子から孫へと伝えていけるような、
そんな素朴で頑丈なおもちゃは少ない・・・。
時代がどのように変わっても子どもは少しも変わらない。
変わってもいいおもちゃもあれば、
変わってはいけないおもちゃもあると、そう思う。
一昨年の夏、
「WARTER」社の社長でいらっしゃる「マーチン」氏が来日されたことがあった。
日本における市場拡大という目的があったのではないだろうか・・・。
もうこのプル・トーイも生産されることはない。
「かってこのようなおもちゃを作るメーカーがドイツにあった」、
そのことを遺しておくため、一つ購入する。
志の高いおもちゃのメーカーがまた一つ消えていく・・・・。