■ かんとだき

aquio2006-02-03

「おでん」を作る。
関西では「おでん」のことを「関東炊き」と呼ぶ。
「かんとうだき」とは言わない。
「かんとだき」と言う。
「おでん」は「田楽」の「でん」に
接頭語の「お」がついた言葉。
もともとは「豆腐田楽」をさす言葉であったが、
「豆腐田楽」を意味する「おでん」と区別するため、
関西では「おでん」のことを
「関東炊き」と呼ぶようになったらしい。
その昔、祖母から聞いた話。
マーケットで大根やがんもどき、
竹輪やはんぺん、ジャガイモやすじ肉を買う。
ついでに蛸とこんにゃくも購入する。
蛸の入っていない「おでん」は考えられない。
出しを濁らせないため、
すじ肉を竹串に刺して湯引きしておく。
大根を輪切りにし、皮をむいて面をとっておく。
蛸の足を竹串に刺して湯がいておく。
「おでん」は下ごしらえが結構大変・・・。
たくさんの具を土鍋に放り込んで弱火でクツクツと煮込む。
具が煮えるまで、
甘エビをつまみながらチビチビと焼酎をやる。
土鍋から湯気が噴き出してくる。
蓋をとってみたが、
大根とジャガイモはまだまだ表情が硬い・・・。
なかなかに手強い奴らではある。
「えい、このやろ!」と、竹串でつついて出しをしみ込ませる。
大根君とジャガイモ君は後回しにして、
まずは練り物の竹輪さんからやっつけていくことにする。
冷蔵庫から辛子を取り出して皿に盛る。
しみじみと美味しい・・・・。