■ 準備おさおさ怠りなく?

aquio2006-03-29


四月八日、
ザイフェンの博物館で
私のワーク・ショップが予定されている。
そのことは昨日の日記に書いた。
大勢のお客様が見にいらっしゃるらしい。
ま、そのほとんどは
エルツ地方に住むおもちゃ職人たちなのであろう。
せっかくの機会だから、
ワーク・ショップには
職人としてのフォーマル・ウエアで出席することにした。
旅行鞄の中にくたびれた一本のオーバーオールを入れる。
胸や尻の部分に絵の具が付着したオーバーオール。
「ザイフェンにお招きいただき感謝する」
「館長のアウアーバッハさんには感謝の言葉もない」
「友人のヴォルフガングの尽力にも感謝したい」
「感謝の念を表すため、今日は職人としてのフォーマル・ウエアを着てきた」
とまぁ、このようなスピーチで笑いをいっぱつ取るつもり。
このあたりが関西で生まれ育った人間の「業」なんだろう。
笑いのとれないスピーチは考えられない。
ま、飛行機の中でスピーチの全文を考えることにしよう。
それにしても、男の旅支度はなんと簡単であることか。
持っていくものといえば、髭剃りと歯ブラシと歯磨き。
それに上下一組の下着と一枚の厚手のセーター・・・。
汚れた下着はバスタブの中で洗えばいいのだと思う。
ザイフェンで石鹸を買えばいいのだ。
汚れた下着に石鹸をつけて身体を洗えば、
下着も身体も綺麗になるのではないだろうか・・・?
違うか!?
女性の前で下着を脱ぐチャンスもないだろうから、これでいいのだ。
先ほど馴染みの喫茶店から帰ってきたばかり。
テーブル毎に美しい花が活けてあった。
さ、ワーク・ショップの準備に取り掛かることにしよう。