■ 仕入れと販売
何事にも「仕入れ価格」と「販売価格」がある。
旅行業界を例にとれば、
旅行代理店は宿泊施設から安い価格で部屋を仕入れ、
消費者に高く販売する。
または、飛行機のチケットを安く仕入れては、
消費者に高く販売する。
その差額が旅行代理店の利益となる。
商行為としてはしごく当たり前のことではあるが、
今、その旅行代理店が苦境に立たされているという。
同じ飛行機に乗り、同じホテルに泊まり、
同じレストランで同じものを食べる・・・。
いわゆる「パッケージ・ツアー」の時代は終わろうとしている。
消費者の旅行代理店離れの背景には、
インターネットの普及も大きな要因になっているものと思われる。
自分の旅は自分で組み立てる時代になってきた。
それにしても、
ホテルや旅館の「正価」はいったいどこにあるのだろうか・・・?
昨日までの部屋の販売価格は信じられないほどの高値であった。
ゴールデン・ウイークも今日で終わり。
今日は驚くほどの安い価格で部屋が販売されている。
昨日と今日ではサービスに差があるとは思えない。
しかし、今日の販売価格は昨日までの半分以下に設定されている。
なぜこんなに安い値段で部屋が売れるのだろう・・・?
ひょっとしたら、
今日の安い価格が宿泊施設における「正価」であるのかもしれない。
すべては需要と供給のバランスによって成り立つ。
需要が供給を上回った時、すべての価格は高くなる。
今日はどのホテルも供給が需要を上回っていることだろう。
今日はFさんと飲みに行く約束をしている。
酔っ払ってしまっては車を運転して帰るワケにもいかない。
今夜は神戸の街に宿をとることにしよう。