■ 土砂降り

aquio2006-05-11

Fが遅刻してきた。
彼女の遅刻は本当に珍しい。
彼女は近くの女子寮からバイクで通勤している。
事故でもあったのかと心配していた。
昨夜、六甲山には土砂降りの雨が降った。
その土砂降りの雨の中、
Fは大きなゴミ袋に首と腕の通る穴を開け、
それをポンチョ代わりにしてバイクを走らせていたらしい。
あと少しで寮に着くというところで、
バイクに乗った警官に呼び止められたという。
尾灯の球が切れていたらしい。
「整備不良」という名目で、
彼女は最寄の警察署まで連れていかれたという。
警察に連行されたFは車検証の提出を求められたが、
彼女のバイクには車検証を入れておくグローブ・ボックスがなかった。
書類はすべて寮の自室に置いたままであった。
「明朝、再度出頭するように」というお達しがあったらしい。
そんなワケで遅刻してしまった・・・という。
土砂降りの雨の中、
寮から遠く離れた署まで連行されたFはびしょ濡れになってしまったらしい。
「尾灯の球が切れていますよ」
「土砂降りの中では危険ですから気をつけて帰りなさい」
その言葉で済んだことではなかっただろうか。
その警官は「アホ」だったのだろう。
「アホ」でなければ「サディスト」であったのかもしれない・・・。
過日、私も駐車違反で警察署に呼び出されたことがあった。
「なぜ駐車違反を犯したのか!?」
「その理由を正直に述べよ!」と、まるで犯罪者のように扱われた。
「あなたの職業は?」とも訊かれた。
駐車違反と私の職業に何の関係があるというのか。
「アホ」じゃなかろうか。
理由を正直に述べたが、罰金はきっちりと徴収されてしまった・・・。