■ パンケーキ

aquio2006-05-20

私の住むアパートは築三十五年の建物。
レトロといえばレトロ。
それなりの趣きもあるが、傾きも、少しある。
窓ガラスは鉄の枠にパテで取り付けられている。
昨夜は激しく雨が降った。
風も強かった。
窓枠が風に激しく揺すぶられ、
ガタガタガタガタ・・・と大きな音をたてる。
いつでもどこでも眠れる性質ではあるが、
どういうワケか、
昨夜は音が気になって眠ることができなかった。
ここ二週間というもの、神経を使う出来事が多かった。
しかし、身体はまったく疲れていない。
神経と身体、
多分、そのバランスが少し崩れているのだろう・・・。
眠ろうとすればするほど眼が冴える。
時間は午前二時。
小腹も空いていた。
コーヒーを淹れ、小麦粉と卵を溶いてパンケーキを作る。
冷蔵庫からバターとメープル・シロップを取り出し、
パンケーキにこってりと塗って食べる。
ベーキング・パウダーが入っていないパンケーキ。
具を入れてソースをかければお好み焼きになる。
パンといえばアンパンやジャムパンしかなかった時代、
子どもたちにとってパンケーキはなによりのご馳走であった。
母が不在の時など、兄弟でよく作っては食べたものだった。
そういえば、広島の呉に「一銭洋食」という食べ物がある。
水で溶いた小麦粉を熱い鉄板の上で焼いただけのもの。
粉の中には刻んだ葱が入っているだけ。
焼きあがった「一銭洋食」に醤油を塗って食べる。
小さく薄いお好み焼きと思えばいいだろう。
粉に桜海老を混ぜると美味しいかもしれない。
今度は「一銭洋食」を作ってみることにしよう。