■ 中村屋

aquio2006-08-10

「お昼はカレー・バイキングにしよう!」
ということになり、
Sさん、Mさんと新宿「中村屋」に向かう。
中村屋」のカレーは何度も食べたが、
カレー・バイキングを試したことは一度もない。
「ここのシーフード・カレーは美味いぜ」とか、
「ベジタブル・カレーもなかなかいける」とか、
「ナンがこれまたなかなか美味い」とか、
Sさんの講釈がこれまたやかましい。
エレベーターを降りると、
萩原碌山」作「鉱夫」の胸像が飾ってあった。
昔、私は長野県北安曇郡白馬村に住んでいた。
南安曇郡穂高町までは車で一時間ほどの距離。
穂高には「碌山美術館」があった。
碌山美術館」にはよく通ったものだった。
新宿で「鉱夫」に出会うとは・・・。
いや、とても懐かしい。
そもそも「中村屋」は東大の近くに店を張るパン屋であった。
しかし、経営が行き詰って倒産したという。
その倒産したパン屋を買い取ったのが「相馬黒光」であった。
「黒光」は「中村屋」という屋号をそのまま残し、
同じ場所、同じ店舗でパン屋を開業する。
商才に恵まれた「黒光」は「中村屋」の事業を拡大させ、
ついには新宿への出店を果たす・・・。
これが新宿「中村屋」の始まりであったと聞いている。
創業者の「相馬黒光」は「碌山」のパトロンであった。
「碌山」の才能を愛した「黒光」は彼に惜しみない援助を差し伸べたが、
二人は女と男の関係にあった、とも聞く。
しかし、本当のところは、判らない・・・。
カレー・バイキングは美味しかった。
お腹が一杯になってしまった。
シーフードも美味かったし、ベジタブルも美味かった。
またいつか「鉱夫」に会いにくることにしよう。