■ 刺繍

aquio2006-10-02

あまりの涼しさに耐えかね、
紺色のカーディガンを購入したことがあった。
今年の八月、ドイツを旅行した時のこと。
今日、
押入れからそのセーターを取り出して驚いた。
左袖に刺繍が張り付いているではないか。
丸にBのマークの刺繍。
どうして今まで気付かなかったんだろうか・・・。
メーカーのトレード・マークなのであろうが、
私は刺繍やエンブレムやアップリケが大嫌いなのだ。
大嫌いなのだが、
世間には胸元や袖に刺繍のなされた衣料が氾濫している。
氾濫しているから、時々このようにうっかり買ってしまう・・・。
私が若かった頃、
刺繍やアップリケは「少女趣味」と揶揄されたものだった。
だからというワケでもないが、
「大の男が刺繍の付いた服なんか着れるものか」、という気持ちは今もとても強い。
とても強いが、世間にはそういった衣料が氾濫している。
なんとかならんものだろうか・・・。
下着、シャツ、セーター、コート、スラックス、ベルト、靴下、靴、時計、鞄・・・。
たとえそれらが質素なものであっても、
それらをどのように品良く組み合わせるか。
それが大人のお洒落というものではないだろうか・・・。
そして、
服を着こなすには堂々たる「自信」というものがなければならない。
少なくとも、昔の大人たちのお洒落はそうであった。
そのように、思う。