■ 大津祭り

aquio2006-10-07

「今日から大津祭りが始まるねん」
「けぇへん(来ませんか)?」
「今夜は宵宮やねん」
「からくり見にけぇへん?」
「からくりの曳山がぎょうさん(たくさん)あんねん」
「からくりを触らせてあげるわ」
「特別に頼んであげるし」
今朝、大津にお住まいのNさんから電話が入る。
「ほんまぁ(本当に)?」
「ほな、すぐ行くわ」、
と答え、大津に向かって車を走らせる。
京都を過ぎた辺りで、
今日は「KOBE ART VILLAGE CENTER」を訪れる予定であったこと、
チェコのポップアップ・ブック展を見る予定であったを思い出す。
「しまった・・・」、とは思ったが、
「京都過ぎちゃったもんね」
「もうすぐ大津だもんね」
「いまさら引き返せないもんね」、と自分を誤魔化す・・・。
宵宮が始まるまで、Nさんと近江八幡の町並みを散策する。
「粋な黒塀 観越しの松に 仇な姿の 洗い髪・・・」
「春日八郎」が歌う「お富さん」の世界がそこにはあった。
来年の九月、この近江八幡の町で「琵琶湖ビエンナーレ」が開催される。
Nさんと、その舞台となる町屋を見て歩く。
午後五時、近江八幡から大津に移動する。
「コンコンチキチン・コンチキチン・・・」
町内のいたるところから祭囃子が聞えてくる。
江戸時代の大津の経済力を象徴する祭り。
玉屋町の曳山「湯立山/ゆたてやま」に上がり、
鐘を叩かせていただく。
幾つになっても、祭りになると血が騒ぐ。
稀有な体験をさせていただいた・・・。