■ 男と女

aquio2006-10-16

映画「男と女」を観る。
この映画が上映されたのは今から四十年前。
私が二十歳の時だった。
主演は「アヌーク・エーメ」と
ジャン=ルイ・トランティニアン」。
何回観ても、「アヌーク・エーメ」は、いい。
モンテカルロ・ラリー」のシーンも実にいい。
雪が降り積もる道を往年の名車たちが駆け抜けていく。
「フォード・ファルコン」「ルノー・ゴルディーニ」
ポルシェ911」「コルチナ・ロータス」、
そして「ミニ・クーパー」・・・。
「ミニ・クーパー」が一位でゴールを駆け抜けるのだが、
映画の中で、
「レギュレーションの違反があり、ミニの優勝は取り消された」、
というラジオのニュースが流れるシーンがある。
これは実際にあった有名な事件。
従って、この映画の時代背景は「1966年の1月」ということになる。
レースが終わった後、「トランティニアン」は
「145」のゼッケン・ナンバーをつけたままの「フォード・マスタング」を駆り、
「アヌーク・エーメ」の待つ浜辺までひた走る・・・。
いいねぇ、このあたりの男と女の心理描写は。
軽薄な若者であった私は、
「いつかはフォード・マスタングを買おう」
「いつかは女を横に乗せて走ろう」
「アヌーク・エーメのような女と一緒に旅をしよう」、
とそう固く心に決めたのであった。
あれから四十年、
「1996年型フォード・マスタング・ファースト・バック」は手に入れてある。
1996年型以外には興味が持てない。
私は「ジャン=ルイ・トランティニアン」ではないが、
「男と女」ごっこの準備は整っている。
あとは「アヌーク・エーメ」のような女だけなのである。