■ お受験・その2

aquio2007-01-20

昨日の日記を書きながら、
長男のDとの遣り取りを思い出していた。
Dが東京のある美大の入試に受かった時のこと。
私「東京に行ったらアルバイトする?」
D「しません!」
私「なぜ?」
D「僕は絵の勉強のために東京に行きます」
 「絵を描かずにはいられないのです」
 「とてもアルバイトをしている時間はありません」
 「アルバイトする時間があれば、絵を描きます」
 「学費と生活費をよろしくお願いします」
私「・・・・・・・」
返す言葉が見つからなかった・・・。
四年が経とうとする時、Dから一本の電話が入った。
D「もう一年だけ大学に通わせてください」
私「その理由は?」
 「親子の間柄とはいえ、電話では無礼ではないか」
 「帰ってきて私を説得してみろ」
久しぶりに息子の顔を見てみたい。
それが帰省を促した大きな理由だったのだが、
彼が私に述べた理由は充分に納得のいく内容であった。
息子に説得されてしまった・・・。
D「学校を卒業したら、お金の無心は一切しません」
私「・・・・・・・」
Dが美大を卒業して九年が経つ。
九年の間、彼はただの一度も金の無心をしてこない。
Dには久しく会っていない。
次回上京の折には、酒を酌み交わしてみよう。
どんな顔つきの男になったのか、とても楽しみである。
私も息子には甘いのだ・・・。