■ 三朝温泉

aquio2007-01-24

中国道を西に向かって走っている時、
人形峠には雪が積もっている」
「ノーマル・タイヤでの走行は無理」、
という連絡がT君から入る。
約束の時間にはまだまだ間に合う。
院庄インターで高速を下り、
最寄のオートバックススタッドレス・タイヤを購入。
179号線をソロソロと北に向かって走る。
H町の工事現場には、徳島のSさん、島根のMさん、
そして東京のNさんがいらっしゃっていた。
午後六時、すべての打ち合わせが終了する。
帰ろうとすると、
「この時間の山越えは危険だよ」
「道が凍結しているかもしれない」
「今夜は三朝温泉に宿をとってある」
「四人でゆっくり飲み明かそうよ」
「美味い蟹も用意させているからさぁ」、
とSさんがおっしゃる。
酒と蟹と温泉では断る理由が見つからない。
「困ったなぁ・・・」、なのであった。
仕方がないからお言葉に甘えることにする。
午後七時、宿の一室で、
無制限一本勝負蟹食い放題デス・マッチのゴングが鳴る。
「昔、赤坂に『MUGEN』っていうディスコがあったよなぁ」とか、
大阪万博の会場で俺はさぁ・・・」とか、
「黛じゅんの『天使の誘惑』がどうした」とか、
奥村チヨの『恋の奴隷』がこうした」とか、
オジサンたちの話題にはカビが生えたようなものが多い。
しかし、笑い話の中にも各人の波乱の人生が見え隠れする。
自分の人生を笑い飛ばせるような方々であるから、
その話の内容はとても面白く、そして濃い・・・。
午前一時、宴会終了。
いや、食べた飲んだ笑った。
しばらくは蟹の甲羅も見たくない。
今朝は六時半に眼が覚める。
朝風呂に浸かり、眠気と酔いを追い払う。
こんなことになるのなら替えの下着を持ってくればよかった。
二日目のパンツはしっくりと身体に馴染んでいたが、
なにやら気持ちが悪いのであった・・・。
午前七時半、神戸の職場に向かって出発する。