■ ドイツ出張・五日目・SONNEBERG
午前十時、
「ゾンネベルク玩具博物館」を訪れる。
樫の木でできた重い扉を押して館内に入る。
昨日の日記にも書いたが、
この博物館は世界最古の玩具博物館である。
創立は一九〇一年。
今では入手不可能な玩具がズラッと展示されている。
溜息が出そうなほどの玩具の数々・・・。
収蔵する玩具の数は五万点を超えるらしい。
建物も素晴らしい・・・。
もとは学校であった建物を博物館に改装したのだという。
フランスの「ジュモー」やドイツの「シモン」、
著名な「ビスク・ドール」の作家であるが、
そもそも、「ゾンネベルク」はこの「ビスク・ドール」の一大生産地であった。
顔と手が二度焼きされた磁器で出来ている人形。
その人形のことを「ビスク・ドール」と呼ぶのだが、
フランスで生産された数多くの「ビスク・ドール」も、
その顔と手は「ゾンネベルク」で生産されたものだったはず。
菓子の「ビスケット」の語源もこの「ビスク」にあるという。
館内では、この「ビスク・ドール」の製造工程も展示されていた。
展示されている数々のマリオネットも素晴らしいものであった。
「歴史」とはこういうことなのであろう・・・。
さて、来年の五月から六月にかけて、
この博物館で私の個展を開いていただけることになった。
「いつかはゾンネベルク」、その夢がとうとう叶う・・・。
「困ったなぁ、またドイツに行かなくてはならない」、なのであるね。
博物館を訪問した後、
我々はローカル線を二度乗り継いでケムニッツに移動。
ケムニッツでOさんと合流して「ザイフェン」に向かう。
いつもの「HOTEL BUNTESHAUS」にチェックインした後、
いつものレストラン「HOLZWURM」に向かい、
いつもの「くるみ割り人形アイスクリーム」を食べる。