■ RATTLE

aquio2007-04-03

長男が一歳の誕生日を迎える頃、
私たち家族は福島県会津磐梯山に住んでいた。
五色沼と小野川湖と桧原湖に囲まれた辺り。
会津若松までの距離は約六十キロ。
会津にはよく家族で買い物に出かけたものだった。
しかし、子どもにおもちゃを与えようとしても、
おもちゃ屋には陸なモノが売られていなかった。
「いいモノがないねぇ・・・」
「それじゃぁお父さんが作ってあげよう」
それが、
私がおもちゃの世界に関わるきっかけであった。
今、私の手元には毎日のように世界中のおもちゃのニュースが届く。
いつかは出来るであろう孫たちのため、
おもちゃを少しずつ買い集めているのだが、
三人の息子たちは一向に結婚の気配すら見せない・・・。
困ってはいないが、困ったことである。
昨日の日記に、
私は「人生はオムツに始まりオムツに終わる」、と書いた。
そのことで思い出したことがあり、
段ボール箱の中からいくつかの「ガラガラ」を取り出してみる。
「ガラガラ」、英語では「RATTLE」と表現する。
「ガラガラ鳴る」、または「ガタガタ音をたてる」というような意味の言葉。
「ガラガラ蛇」のことを「RATTLE SNAKE」
「脳たりん」のことを「RATTLE BRAIN」、という。
また、「RATTLE」には「喉鳴り」という意味もある。
臨終を迎えた人間が喉を「ゴロゴロ」と鳴らす、
または、臨終を迎えた人間が喉を「ゼイゼイ」いわせる。
そのことも、「RATTLE」という・・・。
子どもが一番最初に手にするおもちゃは「ガラガラ」であろう。
そう、人生は「RATTLE」に始まり、「RATTLE」で終わるのだ。