■ こしあぶら

aquio2007-04-25

昨日から岡山の自宅に戻っている。
昨夜のおかずは天ぷらだった。
わさび葉、たけのこ、たらの芽、蛸、
小エビのかき揚げ、そして、「こしあぶら」。
「こしあぶら」はたらの芽によく似ている。
幹や枝に棘があるのがたらの芽、
棘がないのが「こしあぶら」、
そう覚えておけば間違いはないだろう。
放っておくと、
「こしあぶら」は二十メートルを超える大木に育つ。
我が家の荒庭には、
この「こしあぶら」の大木が何本も生えている。
その種が飛んできたのだろうか、
庭には高さ一メートルほどの「こしあぶら」がウジャウジャと生えている。
インターネットで検索してみると、
「こしあぶら」は山菜の女王と呼ばれており、
二百グラム三千円という高値で取引されているらしい。
売りにいこうかしら・・・。
庭に自生する「こしあぶら」を売れば、一財産築けるかもしれない。
なんたって製造原価は「ゼロ」なのであるから、
笑いが止まらないかもしれないな。
サイトでは、「優しい香り・優しい味」と紹介されていたが、
採りたての「こしあぶら」には強い香りが漂う。
樹液を濾し、その樹液を油として使用したことから
「こしあぶら」と呼ばれるらしいが、
若木にはそれほどの油分があるとは思えない。
産毛の生えた若芽にはとても優しい風情が漂う・・・。
水上勉に「土を喰らう」という著書があったが、
まさしく、昨夜は「土を喰らう」食卓であった。
使い古されて手垢のついたような表現だが、
「大地の恵み」とはこのようなことを言うのだろう。