■ 折れる

aquio2007-07-02

歯が折れる・・・。
グラグラと不安定に動いていた歯が、
とうとう折れてしまった。
過日、
人ごみの中で出会い頭に人と衝突したことがあった。
眼から火花が散る、とはあのようなことを言うのだろう。
しばらくの間、
あまりの痛さに眼を開けることができなかった。
その時、歯が折れるような音を聞いたが、
表面上はなんともないものの、
どうやら歯の裏側にひびが入っていたようであった。
で、その前歯がとうとう折れる・・・。
奥歯ならまだしも、
一番目立つ前歯であるから始末に悪い。
今朝、歯科医院で治療を受けたが、完治までには少し時間がかかるらしい。
義歯が入るまで、歯抜けの顔を人前に晒さなければならない。
あれやねぇ、前歯の抜けた顔というのは、ほとんど「アホ」やね。
前歯を失くすっていうのは、小学生の頃以来ではないだろうか。
乳歯が永久歯に生え替わる時であるから、
間抜けな顔であったものの、それはそれで可愛いらしいものであったろう・・・。
しかし、還暦を過ぎたジジイの歯抜け顔というのは、
なんとも貧相でいけない・・・。
歯が折れていることを忘れ、今日は昼食にうどんを食べる。
四・五本のうどんを口に入れたら、
一本のうどんがどうしても噛みきれない・・・。
一本のうどんが折れた歯の間からニュルニュルと出てきやがる。
とても情けないのであるが、
なんだかとても可笑しくて、うどん屋で一人大笑いしてしまった。
職員たちに歯の抜けた間抜け面を見せると、
「きゃぁ、可愛い」、と好評であった。
しばらくはこの顔で笑いをとることにしよう。
しかし、十日には某テレビ局の取材を受けなければならない。
困った・・・。