■ 五色の短冊

aquio2007-07-07

今日は七夕。
岡山の職場の玄関には、
大きな二本の笹が立てかけてあった。
I君が裏山で採ってきた笹であるらしい。
テーブルの上には色とりどりの短冊も置かれている。
先日、私は前歯を失くしてしまった。
「前歯がはえますように」、と短冊に書いたところ、
「その歳では歯はもう生えませんよ」、
と職員たちがからかうから、
永久歯についてレクチャーしてやることにした。
「あのな、超永久歯って知ってるか?」
「なんですかそれ?」
「永久歯が抜けたあとも稀に永久歯がはえてくることがあるんや」
「へぇ〜・・・?」
「あのな、トカゲの尻尾は切れてもまたはえてくるやろ。あれと同じや」
「へぇ〜・・・?」
「それを超永久歯って言うねん」
もうここまで言ってしまうと、
「このオッサン、どこまで嘘つき通すか見ものやで」、
というような表情が職員たちの顔に見て取れる。
「しまった!」、とは思ったが今さら後には引き返せない。
嘘をつき通すことにする。
「それは遺伝子に関係することですか?」、と訊くから、
「偉い!よく分かったね」、と褒めてやる。
「それでやねぇ」
「へぇへぇ・・・」
「なんや、その『へぇへぇ』っていうのは・・・。もう止めた!」
「そんなこと言わんともっと教えてくださいよ」
「やかましい!」
今夜はアンティーク・オルゴールのコンサートが開かれる。
職場には六十名ほどのお客様がいらっしゃる予定。
二時間ほど喋らなくてはならない。
さて、歯の抜けた口で何を話そうか・・・。
「歯が抜けてます」
「前歯に隙間ができてます」
「今夜の私はとってもハスキー」、とまずは笑いでもとってみようか・・・。
そろそろ六時半。
さて、そろそろ会場に行くことにしよう。