■ ビエンナーレ・その2

aquio2007-09-04

今から約百年ほど前、
イタリアのベネツィアで、
国際的な美術展が世界で初めて開催された。
いわゆる「ベネツィアビエンナーレ」。
ビエンナーレ」とは、
「隔年」「二年毎」を意味するイタリア語。
「三年毎」のことは「トリエンナーレ」と表現する。
過去の「ベネツィアビエンナーレ」には、
ピカソマティスセザンヌ・・・らが出展し、
また、日本からは、
横山大観岡本太郎、棟方志巧・・・、
といった錚々たるアーティスト達が出展している。
世界で一番歴史のあるビエンナーレ
それが「ベネツィアビエンナーレ」なのである。
ある国のある都市で、
国際的美術展隔年開催の話が持ち上がったことがあった。
その都市の行政関係者に話が持ち込まれたのだが、
その行政関係者も、その都市の長も、
誰一人として「ビエンナーレ」の意味を知らなかった、という・・・。
「二年毎に開催しなければならない」、とは思わなかったらしい。
「地域振興に利用できる」
「国から補助金が引っ張り出せる」、と行政関係者たちは色めき立ったらしいが、
ビエンナーレ」のポスターが刷り上った頃になり、
関係者たちは、初めて「ビエンナーレ」の意味を知った、という。
「BIENNALE」とポスターやチラシに印刷してしまったものだから、
国際的にも引っ込みがつかなくなってしまった・・・。
で、現在もその都市では細々と「ビエンナーレ」が開催されているのだが、
アートに対する主催者側の意識が低いから、
その都市の「ビエンナーレ」はいつも盛り上がりに欠ける・・・。
あるビエンナーレ関係者から聞いた話。
馬鹿げた話ではあるが、
知ったかぶりをするから、こういう結果を生む。