■ 講義・四日目

aquio2007-10-17

芸工大における三日目の講義に出かける。
五人の男子学生を相手に、
おもちゃのデザインの仕方、
おもちゃの作り方を教えているのだが、
男子学生ばかりのクラスであるから、
ついつい話題は女性のことに偏っていってしまう。
「どうやって口説いたらええのんやろ?」とか、
「デート申し込む時ってドキドキせえへん?」とか、
隣のクラスで陶芸を学ぶ女の子たちに比べ、
なんとも純情な男の子たちである。
「先生、僕な、六戦全敗やねん」、とT君がいきなり話をふってくる。
「何が六戦全敗やねん?」、と訊くと、
「六人の女の子にデート申し込んだけど、全滅ですねん」、と言う。
「その内、T君は片っ端から女を口説きまわってる、とかの噂が立つで!」
「何かえ〜方法ってありませんか?」
「気に入った女の子がおったら、とりあえず口説くしかないやろな」
「そやけど、断られたら傷つきますやん」
「誰が?」
「僕が・・・」
「打たれ続けてるうちに、打たれ強うなるんとちゃうか」
「人事やと思うてから・・・」
「そやけど、女の子の答えはイエスかノーか、どっちかしかあれへんやろ」
「まぁ、そうですけど・・・」
「ほんなら、成功の確率は五割、ちゅうこととちゃうんかいな」
「はぁ、まぁ、そうですけど・・・」
「競馬場で当たらん馬券買うよりも確率は高いで!」
「ギャハハ・・・」
「な!?」
「なんや、元気でてきましたわ」
「ええ男になって、君を振った女の子らを見返したったらええねん」
「そやけど、どうやったらええ男になれますのん?」
「しょうむない話ばっかりせんと、まずは俺の講義をしっかりと聴くことやな」
「は〜い」
なんとも純情な男の子たちであるね。
今日は綱渡り人形を制作する予定であったが、
お喋りが過ぎて、作業は完成にまで至らなかった。
はて、今日はいったい何の講義をしたのだろうか・・・?
さて、明日から東京を経由して新潟に出張しなければならない。
帰りは二十一日の午後になる予定。