■ ドライカレー焼きそば
ここ数日来、
母と妻が神戸のアパートにやって来ていた。
今、神戸のメリケン・パークにおいて、
「神戸ビエンナーレ」が開催されているが、
明後日から五日間に亘り、
ちょっとした出番をこなさなければならない。
で、今朝は午前六時に起床。
「神戸ビエンナーレ」の準備のため、
午前七時、岡山の職場に向かって出発する。
私の後を追って、
母と妻も岡山に戻ることになっていたのだが、
十二時を過ぎても、彼女らが到着したという気配がまったく感じられない。
次第に腹が減ってくる・・・。
腹が減ると、私は怒りっぽくなってしまう。
で、女房の携帯に連絡を入れたところ、
「今、山崎のジャスコで買い物してるねん」、という返事が返ってくる。
「俺の昼飯は?」、と訊くと、
「アッ、忘れてたわ」、と言うではないか・・・。
岡山の職場は標高一千三百メートルほどの山の中腹に位置している。
周りには、何もない。
で、車を四キロほど走らせ、麓の商店に買出しに行くことにした。
「賞味期限切れ」の食品ばかりが並んでいるような店だが、
不思議なことに、この村では食中毒の起きた例がない・・・。
商店で「エースコック」の「ドライカレー焼きそば」を買う。
しかも、大盛り!
「ドライカレー焼きそば」をモソモソと食べていると、
「珍しいモノを食べてますね?」、と職員たちが集まってくる。
そこに至るまでの理由を話すと、
「ついにその時が来ましたか・・・」、と皆が口を揃えて言う。
「何がその時なの?」、と訊くと、
「いつか奥さんに見捨てられる時がきっと来る、と思ってました」、と言われてしまった。
いったい俺が何をしたというのか・・・?
ま、いろいろとしているから、
あまり深く追求されないうちに話題を変えてしまったのだが、
あれだね、
インスタント食品っていうのも、たまに食べれば美味しいものであるね。