■ 針金のトナカイ・その2

aquio2007-11-24

ああでもない、こうでもない、
と昨日は手こずったものの、
手順が分かれば、二頭めからの制作は比較的簡単であった。
今日も朝から針金と格闘する。
ペンチで切り落とした針金の先はとても鋭い。
注意しながら作業を進めたのだが、
右手の甲と中指の先に切り傷を作ってしまった。
今日は来客も少なかったし、電話もあまりかかってこなかった。
作業に集中できたおかげで、
今日一日で五頭のトナカイが出来上がる。
あと残すところ四頭・・・。
明日中にはなんとか完成させることができるだろう。
ユーカリでできた枕木にトナカイを一頭ずつ固定し、
あらかじめ作っておいた台の上に乗せる。
背後に金色に塗ったプレートを設置し、
前から強力なスポット・ライトの光を浴びせる。
予測していたとおり、
金色のプレート上には五頭のトナカイの影が浮かび上がる。
プレートに写った影を見ると、
針金とはまったく違う表情に見えてくるから、不思議・・・。
彗星のように足が速いという、
「COMET」のつもりで作ったトナカイの影を見ると、
その表情はどことなく頼りなさげであるし、
おしゃべりな「VIXEN」のつもりで作ったトナカイの影は、
人の良いただのオバサン的トナカイにしか見えない・・・。
踊るように走るとされる「DANCER」にいたっては、
光の当たり具合が悪いのか、中年太りのダンサーに見えてまう・・・。
九頭のトナカイ、その夫々の性格を針金で表すというのは、
実に難しい作業であるなぁ・・・・。
しかし、「もう五頭も作っちゃったもんね」なのであるから、
今更作り直しなどしたくもないし、
また、明後日が納品の期日であるから、
作り直している時間などどこにも無い、のである。
ユーカリの枕木には、九頭のトナカイ夫々のネーム・プレートを貼り付けるつもりであったが、
スポット・ライトの当たり具合で、その表情は変わってしまうのであるから、
影を見ながら、針金の曲げ具合を修正してみることにしよう。
しかし、自画自賛めくが、
なかなかに楽しいクリスマスのディスプレーが出来上がったのではないか、と思う。