■ 免許更新
駐車違反が二回、速度違反が二回。
支払った去年の反則金はいったい幾らになるのだろう。
反則金は信号機の設置費用等に使われたりする。
払った反則金が世のため人のために使われているかと思うと、
これに勝るものはないほどの喜びを感じる・・・・。
今日は免許センターに免許の更新に出かける。
自宅から片道八十キロの道程。
最寄りの警察署で処理をしようとした場合、
更新の手続きのため、
まずはその警察署に出向かなければならない。
その後、警察署から違反者講習会の日程が知らされる。
指定された日時に講習会を受けると、
警察署からは免許書交付の日程が知らされる。
で、指定された日時に従い、
警察署まで免許書を受け取りに出かけなければならない。
最寄りの警察署とはいえ、
たった一枚の免許書を受け取るために、
片道約四十キロもの道程を三度も往復しなければならない・・・。
午前十時、自宅を出発して岡山市の免許センターに向かう。
免許センターであれば、更新は一日で済んでしまう。
免許センターに着いたのは、正午を少し過ぎていた。
諸々の手続きを済ませた後、
午後二時半からの違反者講習会を受講する。
午後四時半、講習会が終了。
神戸のアパートに帰り着いたのは、午後の七時を過ぎていた。
一日仕事であったな・・・。
私の住む村には公的な交通機関がまったくない。
移動はすべて車に頼らざるを得ない。
若者には洋々たる前途が用意されているが、
老人にはヨイヨイたる前途が用意されている。
十年もすれば、
私も歩行が困難になっているかもしれないし、呂律も回っていないかもしれない。
老人が免許を更新するにはどうすればいいのだろうか。
やはり片道八十キロの道程を走らなければならないのだろうか。
車がなければ、免許がなければ、病院にも行けないような村である。
若者が運転する車に乗せてもらえればいいのだが、村にはその若者がいない。
地方分権が言われて久しいが、
その地方においても、中央と地方の格差がある。
岡山のような地方の県においても、
その行政と司法の機能のほとんどは岡山市周辺に集中している。
私の住む村の高齢者比率は三十パーセントを超えているはず。
さて、県はいったいどうするつもりなのだろうか・・・。
鳥取のYさんから頂戴した「三輪福」を飲みながら、そんなことを考える。