■ お正月・その2

aquio2008-01-08

今日は本当に久しぶりの休日。
八時過ぎまで惰眠をむさぼった後、
車を走らせて近江八幡に向かう。
アパートから近江八幡までは約二時間ほどの道程だが、
名神高速道は驚くほど混み合っていた。
正月が明けたばかりだというに、
道にはどことなく殺気立ったような雰囲気が漂っていた。
「皆さんお仕事ご苦労様」
「俺はこれから遊びに行くんだもんね」、
とゆったりとした気分で車を流れにのせて走らせる。
近江八幡の市街は驚くほど閑散としていた。
町外れの喫茶店「茶楽・さらく」の扉を開け、
お堀の水を眺めながらキーマ・カレーを食べる。
この店のキーマ・カレーは本当に美味い。
コーヒーを楽しんだ後、
「瓦ミュージアム」の辺りをブラブラと散歩する。
八幡の境内にある「たねや」で名物の最中を家族のために購入。
午後五時、風が冷たくなってきたので、
車を走らせて京都に向かう。
京都の市街は驚くほど混み合っていた。
車を駅前の駐車場に預け、
タクシーに乗って河原町筋の竹屋町に向かい、割烹「はらだ」の扉を開ける。
まずは白味噌仕立てのお雑煮をご馳走になる。
人が遊ぶ時に働かなくてはならない仕事であるから、
私には人並みのお盆もなければ正月も、ない。
年が明けてから、今日まで雑煮を口にしていなかった・・・。
女将が「箸休めにどうぞ」、と小さな椀を出してくれた。
椀の中には、細く刻まれた葱が入っていた。
その葱に醤油をかけていただくのだが、
葱がこれほどまでに美味しいものであるとは、今の今まで知らなかった・・・。
醤油をかけただけの葱。
それだけでご飯が何杯もいただけるほど美味い。
簡単な料理であればあるほど、素材そのものの美味さが問われる。
いつか真似をして作ってみることにしよう。
原田さんが作られたという「からすみ」もねっとりとしていて美味かった。
午後九時、京都から神戸のアパートに向けて出発する。
独り法師ではあったが、いや、実に静かないいお正月だった。