■ 朝光寺
今日は久しぶりの休暇。
岡山県と兵庫県の県境、日名倉山の志引峠を越え、
千種から山崎、福崎をぬけて神戸に向かう。
いつもは佐用インターから中国自動車道を利用するのだが、
昨日は上記のルートを採って神戸に帰ってきた。
のんびりと田舎道のドライブを楽しむ。
河東市に入ったあたりから、
「国宝・朝光寺」という看板が目につきだした。
「こんな田舎に国宝・・・?」、と訪れてみることにした。
山門から見上げた時の本堂の立派さといったら。
人を圧するような迫力があるではないか・・・。
寺の縁起が書かれた看板を見てみると、
この寺は平安時代に建立されたものであり、
国宝である本堂は、今から約六百年前に建立されたものであるという。
真言密教寺院の典型的な建築物、と記されていたが、
どのあたりが典型的であるのか、
知識のない私にはさっぱり分からない・・・。
学術的なことはさて置き、
国宝である本堂よりも、近くの鐘楼の方が私の好みに合う。
流麗、繊細、且つ、大胆。
素晴らしい曲線をもった鐘楼。
鐘楼の前に立てかけられた看板には「国重要文化財」と書かれていた。
本尊は「十一面千手千眼観世音菩薩」。
寺の境内をブラブラと散歩するうち、
本堂の裏手に一体の「道祖神」を見つける。
風化の具合からして、比較的新しい「道祖神」であるように見受けられる。
本尊である「十一面千手千眼観世音菩薩」を模したものと思える。
稚拙な彫りではあるが、この「道祖神」の佇まいがとても気に入り、写真を何枚か撮る。
「仏を祀る寺に道祖神とはこれ如何に!?」、とも思ったが、
ま、「神仏混淆」は奈良時代に始まる日本のお家芸であるから、
あまりやかましいことは言わないでおくことにする。
平日ということもあってか、境内にはまったく人の気配がない。
本堂の縁に腰かけ、境内の景色を楽しませていただく。
座っているうちに、あたりが薄暗くなってきた。
なかなかにいい寺であったな。
また来ることにする。