■ 人生の折れ線グラフ
人生にはいろいろなことが起きる。
計画通りの人生など在り得ない。
自分のこれまでの人生を振り返り、
それを折れ線グラフで表してみることにした。
横軸を0歳から61歳までの時間の推移、
縦軸の上方を「富裕」、下方を「貧困」と定め、
我が家のその時々の経済状況を黒点で表すことにする。
「あの時は親父が事業に失敗して大変な目にあったなぁ」、とか、
「あの時は予期せぬ出来事で大変な目あったなぁ」、とか、
いろいろと思い出す・・・。
こうしてグラフに表してみると、
「大変な目」にあったことが多すぎるような気がするな。
時々の黒点を線で結んでみると、
ま、上がったり下がったり、
と実に起伏に富んだ経済状況であったことが一目瞭然・・・。
次に、その時々の心の状況を白点で表してみることにした。
なぜなら、貧乏であるから不幸、金があるから幸福、とは限らないからである。
大金持ちだが不幸、という人を私は何人も知っている。
縦軸の上方を幸福、下方を不幸と定めたのだが、
驚いたことに、不幸、が思い出せない・・・。
言うに言われぬ嫌な思い出もあるにはあったが、
不思議なことに、それらはすべて風化してしまっていた・・・。
楽しかったことしか思い出せない・・・。
で、思い出に従い、その時々の心の状況を時間軸に沿って表してみると、
・・・・ほとんど横一線、であった。
横で見ていた母が、「あんたはお気楽な性格やからな」、と言いやがる。
ま、そうかもしれないが、「あんたに言われる覚えはないよ」、なのでありますね。
白点の推移を見る限りでは、
順風満帆とまではいかないが、まずまずの人生であったように思える。
汚れた金を綺麗な金に変えることを「Money Laundering」と言うが、
時間にも、嫌な思い出を懐かしい思い出に変化させてしまう、
そんな「Laudering」の機能が備わっているのかもしれない。