■ pen

aquio2008-03-28

今から十年ほど前、
岡山の職場で月に一度発行している機関紙に、
飛び出す絵本の特集を組んだことがあった。
七千字ほどの小論文を書くため、
大阪の中之島図書館にまで出向いたりもした。
インターネットが今ほど発達していなかった頃のこと。
飛び出す絵本についての資料など、
どこを探してもほとんど見つからなかった。
様々な書籍の中に記載されている、
ほんの少しの記事を引っ付けたり、引っぺがしたり。
記事の出典が分かれば、その出典を探したりもした・・・。
今日、男性誌「pen」の取材を受ける。
五月発売の号が飛び出す絵本の特集になるらしい。
あの「ロバート・サブダ」の出現で、
空前の飛び出す絵本ブームが到来している。
ま、ブームはブーム。
いつかは落ち着きを取り戻すのだろうが、
昔から収集を続けてきたコレクターとしては、
実にいやな時代になった、と言える。
「yahoo」や「eBay」のオークション・サイトにおいても、
ありふれた飛び出す絵本に、とんでもない高値がついていたりする。
ボロボロに破損した飛び出す絵本に、
「頭おかしいんじゃないの?」、というような値段をつけている人もいる。
静かにそっとしておいて欲しかった・・・。
集めにくいったらありゃしない、のであるね。
すべては需要と供給のバランスの上に立つことであるから、
文句を言っても仕方がないのだが・・・。
少し前、日産のコマーシャルに、
「ボイチェフ・クバシュタ」の飛び出す絵本が取り上げられたことがあった。
あれ以来、私のこの日記にも「クバシュタ」で検索をかけてくる人が後を絶たない。
それまでは四千円弱で入手できた「クバシュタ」が、今では優に一万円を超える・・・。
誰が仕掛けたのか知らないが、
ま、仕掛けた奴らは知ってるけどさ、
今後、コマーシャルには「サブダ」を使っていただきたいものである。
「サブダ」で十分。
「クバシュタ」をコマーシャルなどに使うんじゃないぜ。