■ PRESS

aquio2008-04-26

月に一度の割で発行しているプレスがある。
第一号の発行は十三年前の十一月十一日。
体調を崩したり、多忙を理由に休んだこともあったが、
そのプレスも今月で第123号、になった。
独楽、ガラガラ、ヨーヨー、トランプ、将棋、チェス・・・。
毎回、おもちゃの起源や歴史を取り上げ、
タブロイド版四ページの、
約七千文字ほどの小論文のような記事を書いてきたのだが、
それがいつの間にかタブロイド版二ページになり、
今ではとうとうA4サイズ一枚のプレスになってしまた。
記事を書いている時間が無くなってしまった。
文字を書く時間など多寡が知れているが、
調べものをする時間が取れないでいる。
それが一番大きな問題・・・。
以前は、休みを取ってよく中之島の図書館に通ったものだった。
いろんな文献を引っ張り出してきてはノートに転記する。
そんな作業を繰り返すうちに、
文献に書かれていたことのほとんどを憶えてしまった。
文献を読み、それをノートに転記してまとめる。
手と眼を使って憶えたことは生涯にわたって忘れないように思える。
今、私の手元には1号から123号までのプレスの原本がある。
記載したことを確認するため、改めて読み直してみたのだが、
「我ながらよく調べあげたものだ」、と感心すると同時に、
「よくこんな暇があったものだ」、と呆れたりもする・・・。
「これを読んで勉強するように」、と職員たちにプレスを手渡すのだが、
テストしてみると、ほとんど記憶していない。
多分、眼で文字を追っているだけだからなんだろうな・・・。
書籍に埋もれ、様々な文献の中から必要な記述を見つけ出す。
その記述が正確な記述であるかどうかを別の文献で調べる。
仕事ではあったが、私にとっては楽しい作業でもあった。
しかし、今はその時間がない・・・。
ま、「晴耕雨読」などという生活を楽しめる性格ではないのだが、
読書量が減ってきているのは、少し問題であるように思える。