■ 整理・その25・MÖBIUS / メビウス

aquio2008-05-01

細長い紙の端を180度回転させ、
もう一方の端に貼り合わせると、
「MÖBIUS / メビウス」の帯が出来上がる。
帯の表面を指でなぞっていくと、
指はいつの間にか裏の面をなぞっていることになり、
そのまま指を滑らせていくと、
指はいつの間にか表の面をなぞっている・・・。
メビウスの帯」には表も裏もない。
メビウスの帯」を縦半分に切っていくと、
そこには、一本の「メビウスの帯」ではない帯が出現する。
帯は二つに分断されず、
二分の一幅の一つの大きな輪が出来上がるのだ。
次に、「メビウスの帯」の縦三分の一の部分を縦に切っていくと、
そこには、一本の「メビウスの帯」と、
メビウスの帯」ではない一本の細い帯が出現し、
メビウスの帯」を四等分するように切っていくと、
そこには、大きな一本の「メビウスの帯」と、
小さな一本の「メビウスの帯」が出来上がる。
次に、「メビウスの帯」を五等分するように切っていくと、
三分の一幅の「メビウスの帯」ではない二本の帯と、
三分の一幅の一本の「メビウスの帯」が出現する・・・。
ま、キリがないのだが、
まことに「メビウスの帯」は不思議な図形・形状ではあるな。
メビウスの帯」といえば、「クラインの壺」というのもあった。
二本の「メビウスの帯」を境界に沿って貼り合わせれば得られるという、
表裏のない曲面を持った不思議な形の壺・・・。
今日、アパートの押入れから、
「ANTAL KELLE / アンタル・ケレ」デザインによる「MÖBIUS」を取り出し、本棚に飾る。
五十一個の円錐を天地を交互にして繋げたオブジェ。
確かに、形状は「メビウスの帯」ではあるが、
いったいどのようにして遊べばいいのだろうか・・・。
「アンタル・ケレ」は「NAEF」の「フリューリンク」をデザインしたデザイナーだが、
近頃、その活躍をさっぱり耳にしない・・・。
聞くところによると、
「彼は短期間のうちに様々な作品を発表してきた」
「しかし、才能はすでに枯れてしまっているのではないか・・・」、ということであった。
フム・・・。