■ PIGASUS / ピガサス・その2

aquio2008-05-27

昔、「ながら神経症」という病気(?)があった。
誰がそう名付けたかは忘れたが、
ラジオを聴きながら勉強する、
テレビを観ながらご飯を食べる・・・、というように、
一つのことに集中できず、
絶えず何かをしながら別の何かをする、
という症状のことを「ながら神経症」と呼んだ。
テレビを観ながらご飯を食べるなど、
今では当たり前のことのように思えるのだが、
とにかく、昔はそれが病気として捉えられており、
そのような症状を持つ人々のことを「ながら族」と呼んだ。
私たちの世代は、その初代の「ながら族」にあたる。
一昨日、やっと「PIGASUS / ピガサス」の図面が出来上がる。
昨日から、テレビの取材を受けながら、
その「ピガサス」を作っている。
インタビューを受けながらからくり人形を作ることなど、
初代「ながら族」にとっては朝飯前のことなのであるが、
もうすぐ豚の胴体が完成する、という段になり、
大きな間違いを犯してしまったことに気付く。
「あ〜、やっちゃった!」なのであるね。
インタビューを受けていたから気が散って・・・、というワケではなく、
まったく新しい作品の制作に取り掛かる場合、
その制作手順も考慮しながらパーツを作っていくのだが、
二次元、つまり、紙の上に描かれた図面を見ながら三次元の立体を作るのであるから、
自分がデザインしたモノとはいえ、時には頭に混乱を来たすことがある。
で、仕方がないから作り直すことにした・・・。
「ヤレヤレ・・・」なのであるが、仕方がない。
取材の都合上、この「ピガサス」は六月二日までに仕上がっていなければならない。
はたして間に合うのであろうか・・・。