■ PIGASUS / ピガサス・その4
「ピガサス」の頭がやっと出来上がる。
耳を付けたら、どこから見ても豚にしか見えない。
やれやれ、であるね。
今朝、
「Nさんの作るからくりはすべてふくよかですね」
「ひょっとしたら、ふくよかな女性がお好みですか?」
「ひょっとして、Nさんはお尻フェチ?」、
などという内容のメールがOちゃんから届く。
とんでもございません。
スリムであるとか、胸が大きいとか、
腰がくびれているとか、足首が細いとか、
髪がサラサラで長いとか、色白であるとか、
肌が滑らかであるとか、テクニシャンであるとか・・・、
そりゃあもう、若い頃にはいろいろと好みもございましたが、
この歳になりますと、好き嫌いなど言ってはおれません。
などという冗談はさておき、
言われてみれば確かに、
私の作るからくり人形には「ふくよか」な女性をモチーフにしたものが多い。
しかし、「デブ」の男をモチーフにしたからくりの方が多いんじゃないかなぁ・・・。
「ハゲ」た男をモチーフにすることも多いな。
人生の哀愁を表現したい場合など、「ハゲ」の存在は欠かせないし、
強欲とか怠惰を表現したい場合などには、「デブ」の存在は欠かせない。
ちなみに、私の身長は一メートル七十三センチ。
体重は六十五キロ。
ま、スリムな体形といっていいだろう。
髪はまだまだフサフサとしている。
だからといって、
「ハゲ」や「デブ」を馬鹿にしている、などということは、まったくない。
昔から「触らぬハゲに祟りなし」などと言われてるように、
物事に関係しなければ禍を招くこともないのだが、
「デブ」とか「ハゲ」は実にモチーフになりやすいのであるね。