■ フジタニ・ニテハル画伯

aquio2008-07-27

あの「藤田嗣冶/ふじた・つぐはる」のそっくりさん、
「フジタニ・ニテハル画伯」が、
「人形劇団みのむし」の「飯室康一」さんを供に従え、
岡山の職場にお越しになる。
「藤田に似てはる」から「フジタニ・ニテハル」。
彼らがなぜこのような田舎にまで足を運んだのかというと、
どうやら、彼らは旅の途中で財布を落としてしまったらしい。
で、食うに困って、「似顔絵でも描いて旅費を稼ごうぜ」、
とうことになったらしい・・・。
普段であれば、
「フジタニ画伯」の絵は一号一千万円ほどの値がつくらしいが、
今回に限り、子どもの小遣い程度の金額で描いてくださる、という。
困っていらっしゃるようであるから、
「ま、これも人助け」、と私も一枚描いていただくことにしたのだが、
さすがは「フジタニ画伯」であるね。
彼の描く似顔絵はちっとも私に似ていない。
ちっとも似ていないが、その筆先はずばりと私の内面に切り込んでくる。
内面を覗かせまいとするモデルの私と、
私の内面を覗こうとする「フジタニ画伯」・・・。
職場の第二展示室には、画家とモデルが対峙する緊迫した空気が流れる。
人生の深淵を覗く者は人生の深淵から覗き返されるが常であるが、
フジタニを覗こうとする者は、また、フジタニから覗き返されるのであった。
何を書いているのか分からなくなってしまったが、
ま、そういうことなのである。
画家としての苦悩と絶望、そして、ひらめき。
そして、失敗に次ぐ失敗、そして、失敗・・・。
筆が滑った時など、「フジタニ画伯」は床にヨヨと崩れ落ちてしまわれる。
見ていて痛々しいほどであったな・・・。
それにしても、さすがは「飯室」さん。
「飯室」さんが「フジタニ画伯」を糸で操り、
その糸で操られる「フジタニ画伯」が似顔絵を描くのであるが、
いつの間にか、「飯室」さんの気配がまったくしなくなってしまう・・・。
第二展示室には、画家とモデルが対峙する緊迫した空気が流れる。
人生の深淵を覗く者は人生の深淵から覗き返されるのが常であるが、
フジタニを覗こうとする者は、また、フジタニから覗き返されるのであった。
<フジタニ・ニテハル画伯のホームページ>
http://jp.youtube.com/watch?v=87DnfdLizqY