■ 黒・黄・橙・緋・藍・紫・・・

aquio2008-08-10

午後三時、我々のプレゼンテーションが始まる。
前のグループのプレゼンテーションは
粛々と終了したようである。
プレゼンテーションに参加したグループは六組。
第一次のプレゼンテーションでは
八組のグループが名乗りを上げたそうであるから、
二組が書類審査で落とされた、ということになる。
私たちのグループは
二種類のからくりを提案させていただいたのだが、
そのモデルまで作って持参した、というのは、
どうやら、私たちだけであったように推測される。
「M市のシンボルとなるようなからくり」、という課題であったにもかかわらず、
コンペに参加してきたのは、
土木建設業者であったり、コンサルタント会社、等々であった。
からくりの制作には何の関係もない企業ばかり。
よしんば、彼らがこの仕事を受注できたとしても、
そのからくりの制作は下請けに「丸投げ」になるに違いない。
プレゼンテーション終了後、
二十名ほどの審査員の方々から大きな拍手をいただいたから、
我々のプレゼンテーションは成功であったように思える。
さて、後は審査の結果を待つだけであるが、
聞いたところによると、第一回目の説明会の席上において、
「審査員の名前を教えて欲しい」、などと馬鹿な質問をした業者がいたらしい。
審査員の名前など聞いてどうするのだろう。
底に札束を敷き詰めた菓子折でも持参するつもりなんだろうか・・・。
午後五時、皆と解散して神戸に向かう。
ラジオを聴きながら車を走らせていたら、
宝塚の辺りから渋滞が始まっている、というニュースが流れてきた。
手前のインターで下り、一般道を走って帰ることにした。
途中、実に見事な夕焼けに出会う。
紫色の空に、黄・橙・緋・藍に染められた雲が浮かんでいる。
手前の黒い森とのコントラストが美しい。
車外に出て煙草を吸う。
二十分ほども眺めていただろうか、心が洗われるような景色であったな。