■ 帰省列車

aquio2008-08-17

Pホテルにおける仕事を終えた後、
Pホテルの送迎車に乗り込み、新神戸駅に向かう。
今日は東京に向かわなければならない。
新神戸駅の構内は帰省客でごった返していた。
掲示板を見ると、どの列車も満席の状態だった。
仕方がないから、東京までの自由席特急券を購入し、
新大阪発の「こだま」に乗り換えることにしたのだが、
列車が到着して驚いた。
デッキにまで人が溢れていて、人一人分のスペースすらない。
なんとか場所を譲っていただくことで乗り込めたが、
新大阪駅で降りてみて驚いた。
プラット・ホームにはこぼれ落ちんばかりに人が溢れていた。
「こだま」に乗り込んだところで、
これでは空席を見つけられるはずもない。
「こだま」に乗ることを諦め、
次の「のぞみ」で東京まで立っていくことにした。
乗り込んだ「のぞみ」のデッキには少しのスペースがあった。
キャリー・バッグの中から本と眼鏡を取り出し、
キャリー・バッグの上に腰を下ろす。
バッグの取っ手が尻の割れ目の辺りに当たって痛い。
バッグの中から下着を入れた袋を取り出し、座布団代わりに尻に敷く。
回りに立っている人々は、「座れていいなぁ・・・」、というような眼つきで見ておったぞ。
窮屈ではあったが、これはこれで慣れれば快適。
若い頃には、青森に向かう列車の床に新聞紙を敷いて寝たこともあったし、
旭川では、駅舎のベンチで一晩を過ごしたこともあった。
九州の鳥栖の駅舎では、
駅員に身体を揺り動かされて眼が覚めた、ということもあったな・・・。
バッグに腰をかけて移動することなど、私にとってはいかほどのことでもないが、
まさかこの歳でこのような旅をするとは思ってもいなかった。
柿の種をポリポリ齧りながらビールをチビチビ飲む。
「パーカー」の新作「背信」を読んでいるうち、「のぞみ」は東京駅に到着。
アッという間の二時間半であった。