■ 初秋

aquio2008-09-01

昨日から岡山の自宅に帰っている。
日中の日差しも和らぎ、
雲にも先日までの勢いが見られない。
職場の前の林では、
つくつく法師がやかましく鳴いている。
つくつく法師が鳴きだせば夏も、もう終り。
「山寺や岩に染み入る蝉の声」などという俳句を思い出す。
山寺は仙台と山形を結ぶ仙山線にある小さな駅。
山寺を訪れたのは今から三十六年ほど前のこと。
やはり、暑い夏のことだった。
線路を覆い隠すように夏草が茂っていたことを鮮明に憶えているが、
いったい何を思って山寺にまで出かけたのか、
その理由と原因がどうしても思い出せない・・・。
「五月雨を集めて早し最上川
これも芭蕉が詠んだ句だが、
句会で出されたもともとの題は
「五月雨を集めて涼し最上川」であったらしい。
「涼」を「早」に変えるだけで、
イメージされるシーンはまったく違ったものになる。
芭蕉はやはり天才だね・・・。
さて、明日から東京に出かけなければならない。
四谷に「東京おもちゃ美術館」というのが開館したらしいが、
手元に招待状が届いているから、一度は顔を出しておかなければならない。
東京では多くの新聞社がその美術館のことを大々的に取り上げているらしいが、
さてさて、どのような美術館なんだろうね・・・。
私が子どもの頃に遊んだ「事件記者カルタ」に、
「う=うそはかかない大しんぶん」というカードがあったように記憶しているが、
「ほ=ほんとうのこともかかない大しんぶん」でもあるからなぁ。
内容の濃い美術館であればいいのだが・・・。