■ からくり塾・その4

aquio2008-09-20

今日は月に一度の「からくり塾」の開催日。
三年前から始めた「からくり塾」だが、
皆さん相当に腕を上げてきていらっしゃるから、
細々とした指示はほとんど必要としない。
講師としてはこんなに楽なことはないね。
皆さんには「制作の骨の骨」をお教えしますと約束したが、
もうすでにその「骨の骨」を会得した方もいらっしゃる。
会得した方々が初心者の方々を教えてくださるから、
講師としての出番が少なくて済む。
時間を持て余すようになってしまうのだ。
いきおい、事務室にサボリに向かう回数が増え、
ついつい煙草に手が伸び、コーヒーを飲む回数が増えていってしまう。
「からくり塾」は身体にとても悪いような気がするな。
冗談はさて置き、
皆さん、真剣に作業に没頭されていらっしゃる。
お昼の時間が過ぎても、誰一人として作業場を出て行こうとはなさらない。
その集中力たるや・・・。
今の私にはあのような集中力はすでに無いが、
昔は、気がついたら夜が明けていた、などということもあったような気がする。
時間を忘れ、手間隙を惜しまず作り上げたモノには、
愛着もひとしおであるに違いない。
しかし、来年は何を作ってもらえばいいのだろうか。
三年前から徐々に制作の難易度を上げてきたが、
ここまで皆さんの腕が上がってしまうと、
もっとも、それが主眼の「からくり塾」なのだが、
今よりも更に難しい技術を要求されるものでなくてはならない。
また、部品の点数も多くなくてはならないだろうなぁ・・・。
かねてより、「いつかは作ろう」と決めていた作品が一つある。
「FLYING MACHINE no.1」がそれ。
多分、部品の総数は五百個を超えるのではないだろうか。
からくりを作動させるためには、部品の一つ一つに精度が要求される。
「FLYING MACHINE no.1」を作ることにしようか・・・。