■ 講義・その4

aquio2008-11-05

今日はK芸工大における講義の日。
学生たちには課題を出しておいたが、
今日はその課題の提出日にあたる。
聞くところによると、
私は学内でもっとも多く課題を出す講師であるらしい。
昔、私は様々な理由で大学に進学することができなかった。
随分以前の日記にも書いた憶えがあるが、
どうしても絵画の勉強をしたかった私は、
印刷屋、製版屋、室内装飾会社、デザイン・スタジオ・・・と、
様々な会社でアルバイトをしながら、
現場の知識と知恵を吸収させていただいた。
「習うより慣れろ!」
「見て憶えろ!」
「知恵のある奴は知恵を出せ!」
「知恵のない奴は汗を出せ!」
とても厳しいが、それが現場のルールだったように思う・・・。
現場はとても忙しい。
質問したところで、丁寧に教えてくれる時間など誰も持ち合わせていない。
現場では見て憶えるしかなかった。
それに、見て分からなければ聞いても分からないものであるしね。
からくりの制作現場は「cut and try / 試行錯誤」。
まずは頭に描いたとおりの試作品を作ってみる。
で、その試作品が思ったように動かなければ、その試作品に改良を加えていく。
または一から考え直す。
手間がかかるようだが、「cut and try 」が実は一番の早道。
それにしても、学生たちにはコストについての意識がほとんどない。
また、時間(納期)を守るという意識も希薄。
ま、それが普通といえば普通なんだろうが、
コストと時間の意識がないから、
課題の提出日(納期)が過ぎても平然としていられる。
次回からはもう少し課題を増やしてやろうか、と思う。