■ MUSTANG 1966
今日は岡山の職場における「からくり塾」の最終日。
そろそろ終わろうかという頃になり、
欠席の多かった「なやむ号」さんがいらっしゃる。
その「なやむ号」さんからプレゼントを頂戴する。
真っ赤な「マスタング」のオートマタ。
ハンドルを回すと、
「マスタング」は車体を小刻みに左右に揺らす。
車内には、口髭を生やした初老の男と、
サラサラとした長い髪の女の二人が乗っている。
どうやら、この初老の男は私のことであるみたい・・・。
更にハンドルを回すと、
口髭を生やした男が首を回して歩道側を見る。
しばらくの後、女が首を回して男の方を見る。
箱の中には、
「オートマタ作りの楽しさを教えていただいたお礼です」
「魅力的な女が同乗しているにもかかわらず、男は通り過ぎる他の女を目で追ってしまいます」
「まだ少し早いですが、誕生日のプレゼントです」
「欠席・宿題忘れ多数の困った生徒より」、
と書かれた手紙が添えられていた・・・。
「オッ、ええ女やなぁ・・・」
「ちょっとあんた、どこ見てんの!?」
「オッ、すまんすまん」、
などという会話が聞こえてきそうなオートマタではあるね。
「マスタング」のナンバー・プレートには「Mustang 1966」の文字が・・・。
「なやむ号」さんは学校の先生でいらっしゃるのだが、
私のためにオートマタを作ってくださったお礼と、
塾への参加回数が少なかった罰の意味を込めて、
「私は欠席と遅刻の常習者です」と百回書いたノートを提出してもらうことにしよう。
「なやむ号」さん、有り難うございました。
自宅の書架に飾らせていただきますね。
家宝にいたします。