■ 声
午後一時から神戸芸工大に出かける。
実に三週間ぶりの講義。
今日はピン面歯車を使ったからくりの提出日だが、
学生たちのほとんどが完成間近のところで頓挫していた。
「なぜ動かないか!?」を一つ一つ検証していく。
学生たちと話しているうち、
大きな声が出せるようになっていることに気付く。
つい先日までは、
数分の会話を交わすだけで息が切れていたのだが、
今日はちっとも息が切れない。
肺の具合が好転してきたのだろう。
実に嬉しい・・・。
快気祝いに、
学食で学生たちに温かいココアやカフェオレをご馳走することにした。
皆で暖かい飲み物を口に運んでいるうち、
山口県出身のYちゃんから、
持病についての悩みを打ち明けられたり、
鹿児島出身のWちゃんからは、
ボーイフレンドとのトラブルについて相談を持ちかけられたりする。
彼らの平均年齢は二十歳。
彼らのご両親の年齢は四十台の後半であるから、
彼らにとり、私はお爺さんのような存在になるのだろうなぁ・・・。
それにしても、三週間も休んでしまったから、このままではコマ数が足りなくなってしまう。
一月の二十一日と二十八日に分け、補講を実施することにした。
次回からはいよいよオルゴールを使ったからくりの制作にとりかかることになっている。
ゼンマイからの動力の取り出し方、
回転するシリンダーの止め方・・・等々、学生たちにレクチャーする。
次回はその基本的なデザイン画を提出するよう伝えておいた。
さて、どのようなデザインが出てくるか・・・。
とても楽しみ。