■ 経年変化

aquio2004-08-22

神戸のホテルで昼食を食べながらのミーティング。
料理の美味しさでは定評のあるホテルだが、
どういうワケか、サービスに「軽さ」を感じてしまう。
従業員の接客態度に、その原因があるように思える。
ホテルに限らず、
ものには必ず「経年変化」というものがある。
建てられた時には美しい外装・内装であっても、
年を経るごとに薄汚れたものになっていってしまう。
「経年変化」によって醸しだされるものの中には、
貫禄とか風格とか品格いったものがある。
それは、人にも建物にも当てはまることではないだろうか。
料理をいただきながら、
東京・お茶の水にある「山の上ホテル」のことを思い出していた。
さすがに建物はくたびれて古さを感じさせる。
「趣きもあるが傾きもある」といったところ。
傾いてはいないが、どことなく傾いているように感じられるのだ。
しかし、
ここで提供される様々なサービスには「品格」を感じる。
いつ故障するのか分からないようなエレベーターであっても、
その真鍮でできたステップはピカピカに磨きあげられている。
年代物の水差しもピカピカに磨きあげられている。
大事に使われてきたのであろう・・・。
ドアノブにも手垢ひとつついていない。
経営者の哲学がサービスを形にするのだと思う。
サービスにも「経年変化」がある。
日々の積み重ねが風格や品格を築き上げる。
老舗の老舗たる所以ではある。