2005-04-01から1ヶ月間の記事一覧
カラクリ人形の制作を生業とする前、 私にとって、それはただの趣味でしかなかった。 自宅の部屋を飾るインテリアとして、 暇を見付けてはコツコツと作っていたが、 今から二十年ほど前、 池袋の「LOFT」で個展を開くチャンスを得た。 大きなチャンスではあ…
岡山「日笠農産」の黒豚が手に入る。 パン粉を用意し、溶き卵を用意する。 トンカツを作ろうとして、 アパートには鍋が無かったことに気付く。 鍋が無いから、 フライパンにバターを放り込んで焼くことにした。 厚めの豚肉を使ったピカタといったところ。 火…
いつもの店でパイプ煙草を選んでいたら、 「こんなのもあるよ」と、 店の親父が薄っぺらい缶を持って出てきた。 缶には「カルーア」のマークが印刷されていた。 コーヒー・リキュール、 カルーアの香り付けがなされた葉巻きであるらしい。 「どう、美味しい…
T「アンタさぁ、女を愛したことあんの?」 私「ヘッ?薮から棒にいったい何でんねん?」 T「だからさぁ、女を愛したことがあるのかって、 そう訊いてるのよ!」 私「はぁ、何度かおますけど・・・」 T「じゃぁさぁ訊くけど、愛っていったい何よ?」 私「…
二十二日の夜、 呉にお住まいのKさんと二年ぶりに会う。 挨拶もそこそこに、 まずは焼き鳥で一杯ということになる。 中央二丁目の「鳥正」に向かう。 この店に来るのはこれで二度目。 この店の焼き鳥は本当に美味しい。 焼き加減は絶妙。 鶏肉そのものにも…
新潟のMさんから「越の誉」を頂戴する。 東京からOがやって来ていたので、 職員のTを呼んでアパートで酒盛りを催す。 アチラと思えばまたコチラ・・・。 話が弾んで、 とうとう昨夜(今朝?)は三時まで飲んでいた。 さすがに胃が重く感じられる。 今日は…
若い頃、 ある商店でアルバイトをしていたことがある。 十九歳から二十一歳までの間。 この商店のS社長には 物心両面の支援を受けた。 失敗してはよく怒鳴られたものだった。 昨夜、 その商店でアルバイトをしていた連中の同窓会があった。 会場は、 商店一…
職場の駐車場は、 職場から五百メートルほど離れた山の上にある。 今日は朝から雨がシトシトと降っている。 こんな日は、 傘をさして職場まで歩くのだが、 いつも、着くまでに靴がシットリと濡れてしまう。 今朝はいつもより早くアパートを出た。 いつもとは…
パトリックさんとリーアさんに頂いた 「ネフ・シュピール・ミニ」と「ミニ・ジュバ」。 ネフ社の創業者でいらっしゃった 「クルト・ネフ」さんに初めてお会いしたのは、 今から十年ほど前のこと。 ある博物館が催した 「Contemporary Toy of the Year」、 「…
スイスの玩具メーカー、 「NAEF/ネフ」社の副社長である 「パトリック・ルーティスハウザー」さんと、 輸出担当の「リーア・ホフマン」さんがいらっしゃる。 愛知万博の視察と、 個人的な日本旅行が目的の来日。 愛知万博のスイス館には、 ネフ社の製品が紹…
急用ができ、 自宅のある岡山県H村に帰ってきた。 昨夜は 庭に咲く片栗の花と葉の天婦羅が食卓に出た。 葉にはモチモチとした食感があって とても美味しい。 H村には片栗が群生する斜面があるが、 他所者にはその在り処を教えない決りがある。 教えたが最…
元町に出ると、 必ず立ち寄る喫茶店がある。 なかなかに美味しいコーヒーを飲ませてくれる。 煉瓦を敷き詰めた床。 表地を何度も張り替えたと思われる椅子。 脚をL字金具で補強した椅子。 漆喰の壁。 薄暗い照明・・・・。 ここには昭和三十〜四十年代の雰…
三月十九日付けの日記をご覧になった方から、 メールを頂戴しました。 「ババアどもが作品を弄くりまわしていた」 「ババアとは、花も恥じらう乙女の時代も あったであろう人のこと」という、 その記載が問題であるというご指摘です。 「?????」 私はテ…
Are we really happy here with this lonely game we play ? Looking for words to says. Seaching but not finding on understanding any way. We're lost in a MASQUERADE. 「こんなに孤独な芝居を続けていて、 私たちは本当に幸せなんだろうか・・・」 「…
タンポポの瓶詰めを作った時、 「つくしではできないだろうか?」と、 試行錯誤しながら作った「つくしの瓶詰め」。 作り方はいたって簡単。 1:つくしの軸の部分に細い針金を通す。 2:発砲スチロールに突き刺し、 日陰で一週間ほど干す。 3:つくしの頭…
舌状の小さな花弁がたくさん寄り集まって 一つの花を構成する。 そんな、タンポポのような花のことを 「舌状花」と呼ぶらしい。 タンポポの黄色い花が散った後、 花を支えていた根っこの部分(総包?)を 上から覗いてみると、 中には綿毛がぎっしりと詰まっ…
東京のOさんからパイプ煙草を頂戴する。 アメリカ・バージニア産の「IRISH CREAM」と、 ドイツ産の「TAKE IT EASY!」の二種類。 初めて目にする銘柄。 早速、TAKE IT EASY!から試してみる。 とても軽い。 ココナッツとラズベリーを混ぜたような、 素晴らし…
いつもの道順を少し変えてみた。 裏通りや路地を選びながら職場に向かう。 民家の石垣に、 薄紫色の可憐な花が咲いていた。 香りを嗅いでみると、 葉や茎から「韮」のような臭いがする。 携帯のカメラで写真を撮る。 山野草の図鑑で調べてみたところ、 南米…
友人の息子のN君が、 友人のT君を連れてアトリエにやって来た。 T君は京都市立芸大の入試に失敗したらしく、 痛々しいほどに落ち込んでいた。 私は関西では有名な進学校で学んでいた。 進学率は常に百パーセント。 同窓生たちは東大や京大といった 国立大…
S社の社長・Tさんから置き時計を頂戴する。 S社は時計の製造会社。 むき出しの歯車がカチカチと時を刻んでいく。 買おうかどうしようかと迷っていた時計。 メカ好きの人間にとって、 その仕組みの複雑さはたまらないほどの魅力。 懐中電灯に水色のセロフ…
「個展の用意はいかがですか」と、 呉の「BOTAN」のKさんから連絡が入る。 「えっ、来年じゃあなかったですか?」 「いえいえ、お約束は今年ですよ!」 「ゲッ!」 二年に一度、 Kさんちのギャラリーで 個展を開かせていただくことになっているが、 …
大気の状態が不安定であるのだろう、 ゴロゴロと春雷の音が遠くで聞こえる。 庭の「三椏/みつまた」の花が咲きだした。 その昔、 H村は和紙の原料となる 三椏の栽培の盛んな村であったらしい。 植えた憶えはないのだが、 いつの間にか、 庭には数本の三椏…
自宅のあるH村に帰る。 村の入り口にあった大根畑は、 一面の菜の花畑に変わっていた。 以前にも増して、 村には、 懐かしい田舎の原風景が戻ってきたように感じる。 六月ともなれば、 川の水面の上を蛍が乱舞するようになるが、 その蛍の数も、 年々多くな…
今朝、 私のダイアリーを見てくださっている方から、 「宗教を研究していたのは何故?」という メールを頂戴する。 私が小学生であった頃、 私の家の左隣に、 「トヨちゃん」という女の子が住んでいた。 トヨちゃんは私より一歳年長だった。 トヨちゃんとは…