2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

■ 風邪

よほどひどい顔をしていたのだろう、 「これ、かぜにいいで〜す」、 「しょ〜がと〜、たくさんしゅるいあります」 「バット、しかし、これいちばんです」、 とリンさんが 「うどんや風一夜薬本舗」の生姜湯を持ってきてくれる。 どこでそんな知識を手に入れ…

■ てんやわんや

「今日は朝から私のお家はてんやわんやの大騒ぎ」 「盆と正月一緒に来たよなてんてこまいの忙しさ」 「何がなんだかさっぱりわからず」 「どれがどれやらさっぱりわからず」 「何も聞かずに飛んでは来たけど」 「何を買うやらどこで買うやら」 「それがごっ…

■ 講義・その3

今日はK芸工大における講義の四日目。 学生たちには、 垂直方向の回転を水平方向の回転に変換する、 いわゆる「ピン面歯車」の制作を課題として出していた。 大きな円盤には六十本の軸を、 小さな円盤には十本の軸を植えつけるという作業。 三百六十度の円…

■ 送別会

Sさんが退社することになった。 今日はその送別会。 午後七時、湯郷温泉の「珍竹林」に関係者があつまる。 Sさんは七年の長きに亘って勤務してくれた。 彼女がいないと職場も困ったことになるのだが、 辞意も固いようであるから、 これ以上引き止めるワケ…

■ 新薬師寺

十二神将をモチーフにした時計を作る計画が持ち上がる。 薬師如来を護るとされる十二神将だが、 今までその実物など見たこともない・・・。 「十二神将といえば新薬師寺やね」、 ということになり、Yさんと奈良に向かう。 春日大社や猿沢池の辺りは観光客で…

■ Grappa & Cantucci

イタリアからスイフト夫妻がやって来る。 彼らとの付き合いは何年になるだろうか・・・。 もとも彼らはイギリス人なのだが、 つい最近、 イタリアのトスカーナ地方に引っ越してしまった。 山の斜面に建てられた住まいの写真を見ると、 彼らの家のすぐ上に、 …

■ 東京

新神戸駅十時二十分発の「のぞみ」で東京に向かう。 新神戸駅でチケットを購入した後、 いつもの駅弁「ひっぱり蛸飯」をどこで買おうかと迷う。 「ホームの売店では売り切れていることがある」 「時間のある内にコンコースの売店で買ってしまおう」 「蛸飯に…

■ あの胸にもういちど

四十年前の映画「あの胸にもういちど」を観る。 何度観てもいいねぇ、 「Marianne Faithful/マリアンヌ・フェイスフル」は。 フランスに住むレベッカ(フェイスフル)は、 ハーレー・ダビッドソンにまたがり、 恋人の住むドイツのハイデルベルクに向かう。 …

■ 月の雫か人魚の涙か

かねてより依頼のあった 「真珠」をモチーフとしたからくりのイメージ画が出来上がる。 一ヶ月前に簡単なイラストを提出していたのだが、 どうやら、発注もとの事務局では議論百出であったらしい。 神戸市と淡路島を結ぶ「明石海峡大橋」は 「パール・ブリッ…

■ 乙姫

ピノキオが筏に乗って海を漂流していたり、 鯨の口の中でゼペット爺さんが魚釣りをしていたり、 鯛の背中で恵比寿が長靴を釣り上げていたり、 亀の背中に浦島太郎が乗っていたり、 玉手箱を開けると浦島太郎が爺さんになったり、 乙姫が浦島に手を振っていた…

■ 整理・その52 / ABC3D

注文しておいた飛び出す絵本「ABC3D」が届く。 「ABC3D」の「3D」は「three dimension」、 つまり、「三次元」「立体」という意味。 「a=ape」「b=bar」「c=cat」「d=dog」というような、 いわゆる「アルファベット・ブック」の体裁を整えた…

■ 猫と息子

今から四年ほど前のこと、 富山の国道で瀕死の重傷を負っていた子猫を、 息子は助けて家に連れ帰ったことがあった。 昨夜、十一時頃、 その猫がいなくなった、という連絡が入る。 猫の名前は「あんこ」。 アパートの部屋の中で飼っていたのだが、 ガラス戸の…

■ 取材

NHKの番組「美の壺」の取材を受ける。 テーマは「オルゴール」。 先日の日記にもそのことは書いたが、 オルゴールと時計とからくり人形には密接な関係がある。 番組で紹介されるのは、 東京の目白にある「オルゴールの小さな博物館」と、 神戸の六甲山に…

■ 整理・その51 / オシェ

この十九日頃から、 イタリアに住むスイフト夫妻が来日する。 私のアトリエの近くに四ヶ月ほど住む予定だが、 彼らが住むための家の大掃除をスタッフたちがしてくれた。 以前、スタッフたちの寮として使っていた家だが、 どこから手をつけていいのか、 と困…

■ 米

徳島のSさんから新米を頂戴する。 Sさんの奥様のご実家で収穫されたばかりの米。 Sさんからは先日も山ほどの酢橘を頂いたばかり。 わざわざこのことのためにだけ、 徳島から出かけてきてくださった、という。 Sさんとはもう二十年来のお付き合いになるが…

■ タイミング

近頃とんと物覚えが悪くなってしまった。 親しい間柄にでもならない限り、 名前はおろか、 その人の顔すら忘れてしまっていることがある。 アトリエのガラス扉の向こう側から、 若い女性が私に向かって会釈を寄こす。 「はて、誰やったかなぁ・・・?」、と…

■ 倉敷

オルゴールと時計、 そして、からくり人形は密接な関係にある。 オルゴールと時計とからくり人形。 その三つを総称して「CLOCK WORK」、 つまり「時計仕掛け」と呼ぶ。 今月の十三日、 NHKのテレビ番組「美の壺」の取材を受けることになる。 オルゴールを…

■ ナックル

右手を支えに寝床から起き上がろうとした時、 右肘の内側に激痛が走る。 上体を支えきれずに布団の上に倒れこんでしまった。 昨日はK芸工大に出かけていたのだが、 休み時間に、Kちゃんとキャッチボールをしたことを思い出す。 高校時代、Kちゃんはソフト…

■ 講義・その2

K芸工大における講義二日目。 今日は簡単な動くおもちゃを作ることになっている。 両足をせわしなく動かしながら綱を渡っていく、 いわゆる綱渡り人形の制作。 人形の腰から膝の関節までの距離と、 膝から足首の関節までの距離を定め、 人形のデザインは各…

■ コイン・ローファー

靴を履こうとして、 ソールがパックリと剥がれていることに気付く。 これではとても歩けそうにない。 二年前の冬のこと、寒さに耐えかね、 長岡駅前の靴屋で中敷きを求めたことがあった。 フエルトで作られた暖かな中敷き。 代金を払おうとしたら、 「余り物…

■ 神戸〜新潟

神戸から金沢を経由して新潟に出かける。 この仕事に関わるようになってから、 昨月で丸四年という歳月が過ぎてしまった・・・。 四年も経てば、取り巻く環境も大きく変化してしまう。 なのに、この新潟の仕事は少しも前進しない。 これは先月の日記にも書い…

■ 整理・その50 / カエルの王女

オークション・サイトで見つけた ロシアの民話「カエルの王女」の飛び出す絵本。 表紙のタイトルも、中に書かれた文章も、 すべてはロシア語表記であるから、 いったい何が書いてあるのかさっぱり解らない。 しかし、物語のおおよそは記憶しているから、 絵…

■ 整理・その49 / ONCE UPON A TIME

「ヴォイチェフ・クバシュタ」の画集 「ONCE UPON A TIME」がアメリカの古書店から届く。 チェコスロバキアのプラハで印刷され、 ロンドンの「GOLDEN PLEASURE BOOKS」社が 一九六六年に出版したもの。 白雪姫、ロシア民話のカエルの王女、長靴を履いた猫、 …

■ 講義

午後からK芸工大に出かける。 今日から週に一度、 おもちゃの概念やデザイン、 からくり人形の制作手法を教えることになっている。 私の講座は「現代クラフトB」と呼ばれているらしい。 二年生は陶芸か木工芸を選択することになっていて、 前期の終り頃ま…

■ 誕生日

今日は三男のSの誕生日。 携帯から電話を入れたが、 何度かけても一向に繋がらない・・・。 ひょっとしたら、 また海外に出かけているのかもしれない。 画像は彼が六歳の時に作ったオブジェ。 私は現代的なからくり人形の制作を生業にしているが、 その制作…